エンディングノートのレビュー・感想・評価
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男の美学を見せつけられる
ドキュメンタリーながら、終わりが分かっていながら、
全く退屈しない、常に涙流しっぱなしの作品。
でいて、時々のユーモアで救われる。
「段取り命」のサラリーマンが、
自分の死に際まで段取る。
まさに美学の骨頂。
「孫と一生懸命遊ぶ」という課題とか、
「葬儀に呼ぶ近親者リストの作成」とか、
自分の終演を正に「演じる」姿は、
月並みだが、男の中の男である。
この人の美学に圧倒されたまま進むと同時に、
ずっとカメラを回し続けた、
監督である娘さんの、父への愛が溢れている
素晴らしい作品。
ドキュメント系で、こんなに泣けるものは初めて。 「不幸せではなかっ...
ドキュメント系で、こんなに泣けるものは初めて。
「不幸せではなかったよ」という言葉。
日本男子の最上級の愛情表現だとおもった。
死は避けられない。100%の死亡率である。
その死をどのような心境で迎えるのか。
自分で意識して迎えるのか。
思いがけず迎えるのか。
それは自分の病を受け入れることから始まるし、自分そのものを見つめることにもつながる。
するべきこと to do 1~11までの項目は人それぞれだと思うが、それを実行する残される側の決意や意思もあるだろう。その双方の信頼関係を強く感じた。
ただ・・・教会を選び、洗礼受けることに対して、経費だけで選ぶことには疑問だが、それも個人の選択である。その辺りのことをもう少し知りたかった。
あまりにも・・・
あまりにも、きちんと亡くなる準備が出来すぎているような気がして、いまいち響かず。
ただ主人公の亡くなる準備の過程や衰弱しながらも家族に看取られて行く様子では涙が出た。
末期の父を自分で撮る
よく撮ったなぁ、と思うし
うまく編集したな と
何億もかけて作った映画にはあまり興味ない
このヒットでまとまったお金出来た?ら次回作の企画だね…
なんと幸せな…
見逃していたのをみなとみらいの109シネマズの閉館特別プログラムで。
予告編を見て、もっと段取り段取りした進み方なのかと想像してたら割と普通に団塊世代のおじさんの最後の数ヶ月のドキュメンタリーでしたね。
しかしこの方は本当にチャーミングなおじさんで、幸せな方だったんだな〜、と思わせられます。最後まで家族に、何よりも遠方に住む孫まで駆けつけてもらって、これ以上の幕引きはないと思いますよ。
しかし、自分の死が分かってからキリスト教の洗礼を受けるなどというのは正直ずるいなと思います。神を信じずに生きてきた自分の人生を最後まで全うするべきでは?と…
まぁ、そんなこともいろいろと考えさせられるいい映画ではありました。
泣けた~(ToT)
いや~、泣けました。
涙がぼろぼろ出て止まりませんでした。
お父さんはどんな役者よりかっこよく見えたし、お孫さんは
本当に可愛かったです。
『家族愛』がズーンと感じられたよい映画でした。
死に方としては、非常に理想的なのかもしれません。
家族に見守られて息を引き取れるのは羨ましい。
さて、小生はどのような幕引きをしようかな。。。
最も理想的なカウントダウン
余命幾ばくもない主人公が周りに支えられながら、やり残した事を成し遂げようとする姿は、これまでにも、『最高の人生の見つけ方』『マイライフ』『木更津キャッツアイ』『死ぬまでにしたい10のこと』etc.傑作は数多くあれど、今作は実の娘がカメラを握り、実の父親の最期まで看取っているんやから、説得力は一線を画しており、すぐに引き込まれてしまう。
主題が主題だけに、もっと重苦しいのかなと思っていたが、痛々しさは殆ど無く、親子のやり取りに笑いながらいつの間にか泣けてくる世界観となっているのが、大きな特徴と云える。
家族が親身になって父親を心配し、温かく見守っていく和やかさと、父親自身が最後までキチンと己の言葉で心境を豊かに語ってくれるサービス精神に尽きると思う。
オヤジさんの屈託の無い愛嬌がどれだけ救ってくれたであろうか。
あの笑顔が無ければ、今作は絶対に成立していない。
愛する家族のために身を粉にして働き尽くした大黒柱・砂田知昭の一生をレンズに納める砂田麻美の気持ちは、この時、監督としてなのかな?
次女としてなのかな?
と感情移入しているウチに、もし父親の余命を告知された時、あんなに真摯に受け止め、行動できるだろうか…
と、いつの間にか自分の家族の実情と照らし合わせているのに気付く。
元々8ミリで団らんを撮らえるのが好きなファミリーやので、全員被写体に慣れていて、表情に白々しさが無いのも大きい。
そやから自然に笑え、自然に泣いてしまうんやなぁと感じた。
特に夫婦2人っきりでお別れの挨拶をする場面は涙ナシでは直視できない。
楽隠居して気楽な老後をとホッとした直後に、命を落とすなんて残酷極まりない運命である。
しかし、ボケずに意識がしっかりしているうちに自分自身でみんなに挨拶まわりして、人生を整理し、旅立ちの準備ができるのは、最も理想的なカウントダウンなのかもしれない。
去年は《絆》で締めくくられたが、絆って気付けばそこに有るもんなんですなぁ…
《終わり良ければ全てよし》
そんな人生でありたいものです。
親も私もね。
では、最後に短歌を一首
『悔いの無い 旅の段取り 追(老)う柱 灯り受け継ぐ 家族のフレーム』
by全竜
破顔一笑
いや本当恥ずかしいです。
最初から最後までずっと泣いてました。
本当ずっと泣いてた。
こんなに映画館でボロ泣きしたのは初めてかもしれないってぐらい。
最期なんかもうハンカチで口押さえてないと嗚咽が漏れそうで耐えるのが必死でした。体まで震えちゃってるし。
鑑賞後も気持ち落ち着ける為に、そのまま個室トイレに十分ぐらい篭ってましたw
いや~、もう、内容に関しては何も言うこと無いです。感想とかも。
ちょっとマトモなこと書けそうにない。
本当に良かった。それだけ。
映画でこんな感情揺さぶられたのって、そんな経験ないですもん。
まさかここまで揺さぶられるとは思わなかった。
自分でも戸惑ってるぐらいです。
あー、あーダメだ。
思い出したらまた泣きそうになってる。
暫くはこの状態に陥りそうです。
生きる事は素晴らしい!家族は有り難いを再認識した!
ガンの告知を受け、闘病生活を送る患者の臨終真近かな日々の生活を淡々とフィルムに納めたその家族の勇気と、彼らの生き様に感動した。そして、その患者の娘こそがこの映画の監督と言うのにも驚きを憶えた!
人が亡くなると言う事は、誰でも1度は通る事になる人生の大きな節目である。
死んだ後に何処へ行く事になるのかは、本当のところは不明だ。
しかし、この世に生を受けた瞬間からその最後の臨終の日を迎える迄の旅をひたすら命或る者達は黙々と日々続ける事になっているのだけは確かな事である。
何処へ行くかは、解らないのだが、その解らない目的地へと歩み続けるとは、或る意味滑稽と言うか、生きている意味さえ解らなくなっても不思議ではない現象とは言えまいか?鶏と卵では無いが、生きる事が出来るから死ぬ事になるのか、死が約束されているが故に
生が残されているのだろうか?
命ある者にとって自分の生れた瞬間を記憶している人間は少ないので、死を迎えるその瞬間に備えると言う事は、人生の中で最も重要で、意味深いイベントだろう!
それこそ、自分の死をプランニングする事は生きた証を証明する行為であり、死を見つめる事こそは、生きる事、自分の人生、自分の歴史そのものを深く省みることだ。
そして、もの凄くプライベイトな問題でもあるのだが、これを惜しげも無く包み隠さず、家族全員が映画として公開すると言う事を受け入れたと言う、このご遺族の勇気に先ず感謝したい!
この映画を観る事で多くの方々が、自分の就活ならぬ終活についてはっきりと、そしてきっぱりと向き合う事とはどう言う事かを思い知らされる事だろう。
と同時に生きる事に真摯に向き合う事が出来るだろう!
人の一生涯を振り返る事は余りにもドラマ性に満ちて、これを観ているとドキュメントなのか、上手く作られたドラマなのか解らなく成る気さえした。
家族だからこそ言える事、家族だからこそ言えない事が存在するのも事実だ。
定年を迎えてから、亡くなる迄の2年間の変わりゆくその姿は同じ人とは中々信じられないものがあった。人はその死に対して覚悟が出来るのか、覚悟などはしたつもりでも結局は何の意味も役目も果たせないままのものなのだろうか?
就活なら10数年前にリストラを経験し、その後は、転職する機会が増えた自分にとっては、慣れっ子になっているが、平均寿命的に考えれば人生の折り返し地点を経過した私は、そろそろ本気で自己の人生の終活を始めるべき齢を迎えつつある事に気づかされるのだ。
そしてこの映画を観て一人でも大勢の方々が、御家族の方達とより充実した人生を生き直す事が出来る様に只願うのだ!今年最高に泣けました!思わずお孫さんが祝ってくれる誕生日の歌声に合わせて、声を一緒に出してハッピバースディを唄ってしまった!
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