劇場公開日 2012年1月14日

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「それでも生きる」ヒミズ KUさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0それでも生きる

2017年3月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

個人的にこの手の、結局生きるしかない、系の話が好き。恵まれた環境にいながら生きる意味を見出せないで、いや、そんなものが存在する方がよっぽど異常だ、とか考えてしまう自分としては、限界まで追い詰められた人間がそれでも生を肯定するのがある意味ありがたい。
冒頭で二階堂ふみ扮する茶沢景子に読み上げられ、茶沢さんが住田に紹介するヴィヨンの詩が、この作品の全てを表していると言っても過言ではない。何もかも見えているようで、認識主体たる自分のことが分からないのだから、結局は何も分からない。分からないから、それを否定し切る、要は、自殺なんてことは出来ない。自殺は、自分が分かっていると自信を持って言える人間でなかったら、できるはずがない。

く