劇場公開日 2013年1月19日

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「女優が監督を、監督が女優を」東京家族 Gustav (グスタフ)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5女優が監督を、監督が女優を

2020年5月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

映画を知れば知るほど、小津安二郎、溝口健二、成瀬巳喜男の存在が大きくなる。その次に黒澤明と木下恵介が挙げられるが、映画会社や製作者とのトラブルがありながら撮りたい映画を撮れた幸運な時代に作家人生の絶頂期を迎えたことが大きいと思う。山田洋次は、現役でそれが出来る名実共に巨匠の監督である。さすがに「西鶴一代女」「浮雲」のリメイクは無いだろうから、小津監督の「東京物語」は予想が付く。まだまだ若い山田監督の制作に懸けるエネルギーを感じれば良い。魅力は俳優人の安定した演技が観れること。唯一残念なのは、現代に原節子の様な絶対的な女優がいないことで、それは仕方ない。

Gustav