その街のこども 劇場版
劇場公開日 2011年1月15日
解説
阪神・淡路大震災から15年目にあたる2010年1月17日にNHKで放送されたドラマを、新たな映像を加えて再編集した劇場版。主演は実際に震災を体験している森山未來と佐藤江梨子。子どものころに震災を体験し、現在は東京で暮らす勇治と美夏。2人は“追悼のつどい”が行われる前日に神戸で偶然知り合い、15年目の朝を迎えるまで時間をともにすることに。復興を遂げた真夜中の神戸で、これまで語ることのできなかった2人の思いがあふれ出す。
2010年製作/日本
配給:トランスフォーマー
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2022年3月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
昔ドラマ版を見た。もはや痴呆が入っている私が覚えているというのは、私が地元の人間という以外にも理由があると思う。
今回、職場になぜかDVDがあり、改めて見ることに。やはりいい。
ここから少しネタバレあるかも。ご注意。
あの震災、人生を変えられた人がたくさんいると思う。15年ぶりに神戸に帰った若者が自分たちの心に向き合う。朝までに御影に行き三宮に戻るのはかなり無理があるが、ロードムービーになっていて面白い。そして訪れる泣かずにはいれない友の父との再会。結末もまたよし。トラウマを乗り越えられた者とまだ道半ばの者。
今となってはもはや12年前の神戸の風景も懐かしかった。
ふたりと一緒に徘徊したような気持ちになってくる。過敏で屈折した彼と、率直でガサツな彼女。合わないふたりが忘れてきた神戸の空気を一晩かけて吸い込んで一体感が包み込む。背負ったものがどこまで重いのか軽いのか分からない。被災者にとってもさまざま。当時は直撃しなくても、その後に引き取った重荷もある。重さを感じるためにただただ歩く。疲れを感じて得る悟りもある。
全てがアドリブのようでもある自然なやりとり。サトエリの関西弁が愛おしい。夜はくねくねは関西の得意分野かもしれないが、思いきった構成はテレビドラマとしても大胆。そこから得られる共感は重荷を追って前に進むしかない全ての者に普遍的なものだろう。合掌。
2020年12月24日
iPhoneアプリから投稿
初見。支持。
甚大過ぎた災厄を撮るに選んだその事との距離感の最適を評す。
バディものだがベタつかない心地良さに傑作スケアクロウを想う。
上品だからこそ胸に迫るという表現が映画に可能だと示した功績は大きい。
2019年11月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
今作ほど心を捉えて離さない作品も滅多にない。
映像ではない、その心理描写が
いつまでも忘れられない。
確かに悲しい現実。でも未来は明るい。
多くの人に見て欲しい一本。
手ブレカメラダメな人は、ちょっと酔うかも。
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