劇場公開日 2011年7月2日

「作風も主人公も真面目」小川の辺 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0作風も主人公も真面目

2013年11月11日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

単純

寝られる

下級武士・朔之助は、ある男を斬れとの藩命を受ける。朔之助は葛藤する。何故なら、その男、佐久間は、親友であり妹・田鶴の夫であった…。

「山桜」に続き、監督・篠原哲雄×主演・東山紀之のコンビで藤沢周平の小説を映画化した時代劇。

ストイックな雰囲気の東山に時代劇はよく似合う。
佐久間役は誰かと思ったら、金融庁の○崎…いえいえ、片岡愛之助。元々歌舞伎役者なので、こちらも時代劇は合う。

佐久間は何も悪人ではない。藩の不正を暴いただけ。(へ〜、あの○崎が!)
それ故切り捨てられる男(今だったらクビ)、切らねばならない男(今だったらクビ宣告人)、いつの世も、社会的立場の弱い者の処遇は変わらない。

友を斬らねばならない。
場合によっては、気の強い妹も斬らねばならない。
藩命か、友の命か、肉親の命か。
道中、過去を回想しつつ、その時を迎える。

主人公の葛藤がじっくりと描かれているのはいいが、如何せん、静か過ぎる。
話も本当にあらすじそのまま全くブレないので、特に大きな見せ場も無く、躍動感に欠ける。
美しい映像の数々が、つい眠気をも誘ってしまう。
決して悪くはないのだが…。

主人公同様、真面目な映画。

近大