劇場公開日 2011年2月5日

  • 予告編を見る

「それでも君たちがいてくれたから」毎日かあさん 桜場七生さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0それでも君たちがいてくれたから

2021年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

同時期に「酔いが覚めたら家へ帰ろう」と言う浅野忠信と永作博美の映画が公開していて、どちらも観た結果、こちらの方がよりリアリティを感じたので自分の中で評価が上がった所は大きい。
元夫婦が演じた、という触れ込みが大きかったとのことでそこは評価が分かれる所のようだが個人的には映画にプラスになっていたのではないかと思う。
「君のおかげで父親でいられた」と小泉に背中を見せて永瀬が語るシーンには説得力が見えたし、酔って狂った永瀬を冷静に見ていた小泉の視線からも”二人が一緒にいた時間”と言うのがうかがえるようだった。
しかし、この映画のなにより特筆すべき所は子供達のたくましいかわいさだろう。
ママ友と言ったバーベキューで鉄板に子供達が無邪気に注いだ○○○…。子供ってこういうことやるよね~ってところは外さず描き、最後に夫の死に涙を見せる小泉の周りに心配してやってくる子供達。
悲しみも悲しみで終わらない。
エッセイマンガをそのまま映画化した為のエピソードのバラツキは見えるものの西原作品の魅力を生かすことが出来た作品ではないかと思う。

桜場七生