「あまりに悲しい復讐劇。」復讐捜査線 レプリカントさんの映画レビュー(感想・評価)
あまりに悲しい復讐劇。
クリックして本文を読む
娯楽作品において悪役をいかに描くかがその作品を左右する重要な要素であり、悪役が憎々しいほど成敗した時のカタルシスは大きなものとなる。そして本作の悪役の極悪非道ぶりは特筆ものである。主人公は最愛の一人娘を殺されるのだが、その殺害方法が人類にとって長年の驚異である放射能汚染による方法であり(結果的には娘は銃殺される)、主人公も同じ方法で命を奪われることになる。この殺害方法があまりにも非人道的、かつ悪党どもが裏でやっていたことが核兵器の開発などと、もはやこいつらは必ずや成敗されねばならないと、この時点で感じさせられる。そして満身創痍の主人公は黒幕の屋敷に乗り込み、何の躊躇もなく手下を撃ち殺し、黒幕の顔に汚染されたミルクをぶちまける。この一連のクライマックスシーンはかなり溜飲の下がる思いがした。しかし、最愛の娘を奪われ自らも汚染により死の淵をさまよう主人公、ラストシーンは唯一の救いであった。
コメントする