「何かが起こりそうな予感に高まる期待！」SP 野望篇　しゅうへいさんの映画レビュー（感想・評価）

　"SP（劇場版）" 二部作前編。

　"金曜プレステージ" で２回目の鑑賞（地上波初放送）。

　ＴＶシリーズは視聴済みです。

　これまでの日本のＴＶドラマでは無かった本格的なアクションに魅せられました。計算され尽くした素早くて流れるような格闘がとても美しく、抜群の身体能力でそれを体現した岡田准一に惚れ惚れ。ついでに堤真一がジャパン・アクション・クラブ出身だったことも思い出しました。

　尾形への不信感から井上薫の超感覚は日に日に肥大し、警護任務にも支障が出るレベルで、仲間からも心配される始末。
　数々のテロ事件が井上たちに降り掛かりました。冒頭から傘爆弾をイベント会場に持ち込んだテロリストと決死の格闘！
　放り投げられた自転車を壁を走って躱す井上の身体能力に驚嘆。走行するトラックの荷台での激闘に手に汗握りました。

　尾形は計画への準備を進める傍ら、与党幹事長の伊達と顕密な連携を取り始めました。このふたりにも何か因縁が…？
　この伊達幹事長、一癖も二癖もありそうな人物。裏では何を考えているのか分からなず、要注意人物だと思いました。

　クライマックスの戦いも秀逸でした。首相官邸へ急ぐ官房長官を警護する井上たちに襲い掛かる凶暴なテロリストたち。ボウガンなどで武装しているから厄介極まりない。
　警護対象者を守りながらの戦いが足枷となり、負傷していく仲間たち。確実に相手を仕留めながら進む井上のカッコ良さったらない。極限状況のスリルに引きつけられました。

　国家を揺るがす陰謀の予感に震えました。その企みに尾形は井上を勧誘しますが断られてしまい一触即発の雰囲気に。
　いったい何が起きるのだろうとハラハラ・ドキドキ。後編への興味を持続させる上手いつくりだなと思いました。

※修正（2023/08/25）