「自分の感性は時に間違いがある」RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 ソロモンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5自分の感性は時に間違いがある

2012年4月9日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

幸せ

この映画を見ていると電車ものにははずれがないような気がしてきます。

会社のために尽力してきた男。彼にとってはその会社がすべて、家いるときも田舎に帰った時も仕事のことは忘れない。娘にその生活態度をグチグチ言われるが所詮は学生の意見と聞き流す。お前も社会に出れば会社がどれだけ大事かわかってくる。この世の中会社に尽くすのは当たり前だ・・・。

彼のこの考えにいろんな人がその通りだ!っと思っているかもしれません。いや、そうじゃないと思うかもしれん。少なくともこの主人公は突然の親友の訃報と母の危篤など身近の人たちの死を触れることによってその考えは間違っていたと以前の自分を田舎で暮らしていた昔の自分に改まります。

この映画を見て思ったのが自分の感性や考えには間違いがあるのかもしれないのかなと思いました。少々とらえ方が違うかもしれませんが、自分の感性って今までこうだと思っていたものがふとしたきっかけで間違いだったと気づいては変えての繰り返しなのかもと思いました。主人公は単にその機会が今までなかっただけで49歳になってやっとその機会に巡り合えたのかもしれないと思いました。そしてその変わった感性の影響で電車の運転手になったのではないかではないでしょうかね・・・。

っとまあ序盤付近の話はこのくらいにして。この映画は鉄道マニアにはたまらない映画だともいます。田舎ならではの風景をバックに電車が走る映像はマニアでなくても和み度抜群です。鉄道ドラマではあるあるシーンも満載ですが使い分けは非常によくベタながら泣かせてくれます。
キャストもナイス人選といった感じで、中でも表情でも感情や心境を見せてくれる中井貴一さんはやっぱりすごいです。

和み度はまさに一級品、そんな感じの映画だと思います。息抜きにはたまらないでしょうね。

ソロモン