劇場公開日 2009年11月29日

「出演役者目当てじゃないと、お勧めできないかも・・・」ビースティ・ボーイズ septakaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0出演役者目当てじゃないと、お勧めできないかも・・・

2009年12月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

難しい

すみません、
だらしない男2人の話にしか
思えなかったんですけど。最後は、サービスカットですか・・・

観る前のハイテンションが
嘘のように下がってしまいました(苦笑)

結局、なんの救いのないまま終わってしまいます。
主要キャスト4名の高い演技力が、心に残っただけでした。

一人一人の人物像は
過去に残された傷跡。
そしてそれが現在に与える影響。
だれも苦しみを理解してくれない心の葛藤。
人間の弱さ。人間のエゴ。結局は自分がかわいい、などなど、
とても細かい部分まで描ききれていましたし、役者も完璧に表現していました。

だけれども、
それがなんなの?
だからどうしたの?
肝心の答えの提示がないまま、幕を下ろしてしまったのです。

だからエンドロールが流れ始めたとき
「えっ?これで終わり??」おもわず、
座席の上で身を捩じらせて苦笑いを浮かべるほかありませんでした。

◇   ◇

ユン・ジョンビン監督。
今作製作にあたり、実際にホストクラブで
1ヶ月間ウェイターとして働き実地体験したそうです。

ラスト。サービスカットと感じたのは、
ホストの本場?新宿歌舞伎町が出てくるんです。

しかも帰って調べたところ、
そのときハ・ジョンウさんと話していた役者さん。
韓国の若手注目株らしいですね。だから、上記の
ように感じたのですが、やはりサービスカットだったようです(苦笑)

◇   ◇

メインキャスト4名の演技は特筆モノ。
ハ・ジョンウさんの上手さは、もうみなさん御存知でしょう(笑顔)

一番、心に残ったのは
ユン・ゲサンさんと、ユン・ジンソさんのカップル。
おふたりとも、相手に明かせない秘密を持ったまま付きあうのですが、
明かしたいけど明かせない、できることなら明かさずに進めていきたい。
男性側ユ・ゲサンさんには、できることなら明かさないけど、それゆえに
かかえる自分の苦しみに気づいてほしい。そして、そこから救ってほしい。

そんな、人生の機微を、実に巧く表現されていました。ラスト、このカップルは
ある結末を迎えてしまうのですが、観ているこちらも息が苦しくて仕方がありませんでした。

☆彡     ☆彡

ストーリーよりも、
役者の演技力に注目をするべき作品なのかもしれません。
それを事前に知っていたら、こんな重苦しい気持ちにならずにすんだのに(苦笑)

やっぱり、出演者ファンが楽しむべき作品なんだろうなぁ。

septaka