アンナと過ごした4日間

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アンナと過ごした4日間

解説

ベルリン映画祭金熊賞受賞作「出発」(67)や「早春」(70)、「ザ・シャウト/さまよえる幻響」(77)といった異色作で知られるポーランドの鬼才イエジー・スコリモフスキ、17年ぶりの監督作。ポーランドの地方都市を舞台に、若い看護婦アンナへの恋心を募らせる、うだつの上がらない中年男レオンの哀しくも滑稽な姿が描かれる。製作はマノエル・デ・オリべイラ作品を手掛けてきたパウロ・ブランコ。

2008年製作/94分/フランス・ポーランド合作
原題:Cztery noce z Anna
配給:紀伊国屋書店、マーメイドフィルム
劇場公開日:2009年10月17日

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(C)Alfama Films, Skopia Films

映画レビュー

3.5うーん

2015年4月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

名監督らしいが、本作にはそれほど感銘を受けなかった。最初、時系列が分かりづらかったが、次第に倒錯した愛の姿が明らかになっていく。

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ガク

5.0もう笑うしかないです。

2013年1月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

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ソウイチ

3.5呼吸困難

2011年5月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

主人公と一緒にハラハラしてしまった。
俳優のおどおどした演技はすごくうまい。
曇天とストーリーの暗さでどんどん憂鬱になる。

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amiishka

4.0突き動かしたのは、愛

2011年2月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

ポーランドが生んだ鬼才、イエジー・スコリモフスキ監督が長年の歳月をかけて作り上げた、究極の片思いを鮮やかに、卑劣に描き出す1本。

ひどく、残酷な映画である。殺戮場面が盛り沢山であったりとか、男女の罵り合いが描かれるといった類の残酷さではない。物語自体は、台詞を最小限に押さえ込み、静寂の風景、暗闇の沈黙を効果的に使った、全体的に落ち着いた雰囲気を持つ。だが、この作品が観客に求めているのは、その落ち着きの中で自由に空想を楽しむ遊びではない。台詞を削れる限り削り取り、必要最小限の描写のみを物語に持ち込むことから生じる、束縛である。徹底的に余分な想像、予測の手掛かりを打ち消すことで、作り手の強制するルートに観客をがんじがらめにする強烈な引力が生まれる。観客が抱くのは、安心ではない。安らぎではない。増幅していく不安であり、焦りである。

主人公の男は、とある暴行事件をきっかけに美しい女性、アンナと出会う。男は、アンナに近付きたい、もっと理解したいと思う余り、常識ではありえない手段で、彼女に近付いていく。その工程にあっても、不穏な描写、言葉、行動を一斉に物語に撒き散らし、観客の休憩を遮断する。目を背けることを、拒絶する。目の前にある一人の男の暴走に、つき合わさせることになる。

彼を、暴走に突き動かしたのは、たった一瞬に感じた愛だった。その事実を前に、観客は彼を罵ることができなくなる。人を前に歩かせたり、大事な人を必死で守っていく原動力もまた、愛であることを知っている人ほど、その戸惑いは大きい。

90分という比較的短い尺をもって、小さな物語は終焉を迎える。ただ、その中で観客は、何度戸惑うのだろうか。傍目から見れば変態とも言い表せる愛情表現を、観客はただ見守る。何も出来ず、ただ呆然と見守るしかないのである。その男は、変態か。犯罪者か。ならば、愛を原動力に生きる私達は、彼と違うのか。残酷な、映画である。

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ダックス奮闘{ふんとう}