劇場公開日 2010年2月19日

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コララインとボタンの魔女 3Dのレビュー・感想・評価

全50件中、41~50件目を表示

5.0単純な「主人公と悪者」じゃない。

2011年4月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

怖い

普通のDVDで一回目の鑑賞後の感想。
「これ、映画館で3Dで見ればよかった!」
激しく後悔しました。
私の中では「コープス・ブライド」を超えました。

主人公コララインをはじめとする登場キャラクターの可愛さ、奇妙さ、儚さ、恐ろしさ。
背景の細部まで丁寧に作られたファンタジックな映像、多彩な色づかい、あふれるユーモア。
全てがアニメ特有の美しさを発揮しており、私の好きなツボを完全に押さえています。

この映画は単なる「かわいいアニメ」ではなく、「“世にも奇妙な物語風”不気味アニメ」です。

まず、オープニング。人形がハサミで切られ、糸を抜かれ、綿を出される。装飾を全て剥がされた人形はとても不気味で恐ろしく見えます。
結構リアルな映像なので、余計に怖く感じます。

「別のママ・パパ」は「ほんとのママ・パパ」より身なりがきれいで、優しくて、理想の家族を感じさせながらも、目がボタンなので、「理想だけど、どこか危険なにおい」が常に付きまとっています。

そして「ボタンの魔女」が本性を現した時、「理想の世界」の本当の姿が見えてくる…。

この映画、何度か繰り返し見ていると、「魔女は本当に単なる悪役なのか」という疑問が湧いてきました。

魔女はあの手この手で、最後のほうは力づくでコララインを手に入れようとしますが、果たして魔女は自分の命を保つためにコララインの命を狙っていたのか(単純に「子供の命」が必要だったのか)、それとも他に理由があったのか。

「置いて行かないで!」という魔女の叫び。
コララインの命を食べるという目的なら、この言葉は出てこないと思います。
もしかしたら、魔女は「子供」が欲しかったのではないでしょうか。

魔女自身が「(別の)ママ」となり、「(別の)パパ」がいて、そしてコララインという「娘」がいる。立派な家と、素晴らしい庭もある。
おいしい料理を囲んで、ゲームをして、一家団欒の毎日を過ごす…。
擬似的であっても、そんな「幸せな家族」が魔女の望みだったような気がします。
でも、魔女の世界の一員になるためには目をボタンにしなければならなかったせいで、コララインはそれを拒否した。
もし、目がボタンじゃなければ、結果は違ったかもしれない。
コララインの気を引くために魔女が与えた「贈り物」は、魔女なりにコララインを愛していたから。
姿は恐ろしい魔女ですが、魔女自身も苦しんでいたんじゃないか…、と思います。あくまで、私の解釈ですが。

コララインが、バスルームにウジャウジャいるゲジゲジを素手で潰すところがありましたけど、たぶん彼女は庭いじりが好きなので、虫は平気なんだろうと思います(私にはとっても無理です)。

とにかく見てよかったです。そして迷わず殿堂入りしました。

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銀平

3.5キャラクターの表情や動きの滑らかさ、豊富さ

2010年7月2日
PCから投稿

楽しい

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』ではティム・バートンらしさがいっぱい出ていたヘンリー・セリックが、バートンから離れて作ったファンタジー。『ナイトメアー』にもあったダークさは、もともとこの人ももっていたんですね。目だけボタンの人形が動くとか、実は想像してみるとちょっと怖い。

製作に相当な年月をかけているそうですが、それも納得。ストップモーションアニメなんだけど、まるでCGアニメを見ているようなキャラクターの表情や動きの滑らかさ、豊富さ。それでいて、人形のもつかわいらしさや温もりが伝わってくる。日本人アーティストの上杉氏が手がけたという美術も秀逸。

個人的に3D映画はあまり好きではないんですが、この映画は3Dが一番面白く感じられました。まるで人形たちが生きている世界に入り込んだかのよう。とはいえ、やっぱり画面が暗くなってしまうのが残念ですが……。実写映画よりも、こういうストップモーションアニメのほうが、3Dは適しているのではと思いました。

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α

4.0大人も子供も楽しめる怖さと面白さ

2010年3月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

幸せ

映像が綺麗だなぁ
小さいお子さんは
もしかすると怖いかも、これ~~

◇   ◇

『アバター』とは
また違った意味で、
全編通してではありませんが、
芸術的な美しさを感じさせるシーンがありました。

『アバター』以来ですね。
3D映像で「わ~、きれい」と
思わず座席でつぶやいてしまったのは。

心底、惚れ惚れしながら、
スクリーンをキラキラした眼で見つめてしまいました。

◇   ◇

御家族連れで来場されるかたへ。

今作、
絵も怖いのですが、
戸田恵子さん、榮倉奈々さんが、
アテレコについて教えを請うたほどですから、
半端じゃなく上手いため、怖さを倍増させています。
さらに3Dと来ていますから、倍をプラスさせて、怖さも3倍になっています。

私と同列に座っていた女の子、
前のほうに座っていた女の子、
「こわいよ」と声に出したのち、
スクリーンに背を向け親に抱きかかえられていました。

それでも怖いもの観たさで
チラチラと振り返ってスクリーンを観る、
そのたびに「キャッ!」と声をあげていました。

たしかに、ストーリーからして、
子供を連れてくる両親が観ても、
十分に楽しめる&思いを巡らせちゃいますからね。

ラストの終りかたなんて、
あれ完璧、大人向けですよ。

もし、
小学校低学年以下の
お子さんがラストシーンについて、
「パパママ、これこそが映画の終わりかただよね」

そんな感想言っていたとしたら、すごすぎます。
まぁ、是非一度そんな場面に遭遇してみたい気もしますが(苦笑)

☆彡     ☆彡

榮倉奈々さん
戸田恵子さん
劇団ひとりさん

みなさん、とても上手です。
違和感なんて全然なく、キャラクターにもピッタリあっていました。

絵が綺麗
声優うまい
ストーリーもいい

きっと家族連れがメインでしょうが、
大人も子供も楽しめる作品になっていますよ(笑顔)

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septaka

4.0アニメの中でいちばん!

2010年3月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

興奮

想像以上に満足できました!
これは製作に4年もかかるよなあ、と思うくらいの傑作。
コララインの陽気でおてんばなところがかわいかった~
猫の吹き替えはほんとに劇団ひとり?って疑い…笑
DVDが出たらきっと欲しくなると思います!きっと買う!もう一回観たくなりましたから!
子供にはちょっとホラーっぽいところもあるから怖がられちゃうかもしれないけど、大人が観るには退屈なストーリー?って感じです。
でも映像もすっごくいいので観てプラスです!こんなにわくわくするアニメ他にないですよ☆

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Gabriella

3.5かわいくて怖く面白い

2010年2月27日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

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たぬきねこ

4.5面白い!

2010年2月23日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

初めて見た3D映画。
中盤〜終盤の映像美に
感銘を受けました(^-^)/

序盤はだいぶ単調で
あー失敗したかなと
思ったのですが、
中盤からの盛り上がりに
はらはらどきどき
しっぱなしでした!

子供が見ても大人が
見ても十分に楽しめる
作品(^-^)/

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NINA_0222

5.0これぞ、映画の魔力。 最高にキュートでブキミな世界へようこそ!

2010年2月21日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

怖い

スクリーンの向こうにもうひとつの世界がある——そう信じさせてくれる映画って滅多に無いし、登場人物が生身の人間でない場合は尚更だ。

物を啄む花々、弾かせるピアノ、トビネズミのダンス、犬だらけのシアター、機械仕掛けのカマキリ、月を覆うアレの影、虚無の世界、刺繍の蜘蛛の巣……スクリーンを覆い尽くすブキミでステキなイマジネーションの洪水、魅力的なキャラ達が見せる一挙手一投足。血の滲むような努力で作られたその映像を観ているだけで、背筋がゾクゾクするほどの感動を覚えずにいられない。
つまりは、上映時間の約6000秒間、度肝抜かれっぱなし。
一瞬たりとも目が離せない。
信じられない、これが『実写』だなんて!!
(人形の継ぎ目の線を消す過程や3D化の際にデジタル処理は行っているそうだが、それ以外は実写らしい——けど、スモークや蝋燭の炎なんて一体全体どうやって撮ったんだ?)

驚いたり不機嫌になったり眉を潜めたり、表情のくるくる変わる主人公コララインが最高にキュート。
その他の登場人物たちだってひとクセもふたクセもあり、奇妙だけど堪らなく愛らしい。

怖い怖いボタンの魔女も、その行動の底にあるのは『独りにしないで』という子どもっぽくも切実な願いだ。
なんでも欲しい物をあげるから、私を愛して。私だけの物になって。
“別のパパ”の最後の呟きや、“別の友達”の哀しそうな表情。そして、魔女が作らなかった『家の外の世界』のゾッとするほどの空虚さ。
魔女の作り出した世界は驚きと誘惑と恐怖に満ちているが、時々ふっと、虚しさや淋しさが顔を覗かせる。

きっと見返りを求めてあれこれ与えたところで誰も愛してくれないんだろう。
魔女から綺麗で素敵な物を沢山もらったコララインだが、手に入れて本当に嬉しかったのは、あの人からの謝罪と愛情が詰まった小さな贈り物だったはず。

いつまでも上映時間が終わらないでほしいと思える映画って久々だ。
作り手の愛情によって、物言わぬ人形に本当に魂が宿る魔法の時間。これこそが映画の魔力だ。スクリーンの向こうに、現代の錬金術を見た。
文句無しのA+。

ところで今回観たのは吹替版。俳優参加の吹替版には失望を通り越して怒りを覚える事も多いが、今回は大成功。榮倉奈々も劇団ひとりもなかなかどうして達者なものだった。本当は原語版で見たいけど、3Dで字幕は疲れるし、そもそも上映してないしね。吹替版スタッフの皆様、本当にお疲れ様でした。

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浮遊きびなご

3.5好き嫌いはあるかも。

2010年2月20日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

単純

最初は若干、つまらないと思ったんですが
音楽は素晴らしく、中盤からの美しくもダークな映像が流れてからは
個性的なキャラクターや風景などの独特な世界観に引き込まれました。
ただ、3D作品としては微妙です。
吹き替えで見たんですが、榮倉奈々さんや戸田恵子さんの声がとてもマッチしていました。

友達の反応はイマイチだったんですが
高校生とかにはウケが悪いかも。
だけど僕は【まぁまぁ】です。
『ナイトメア〜』やこういう凝ったつくりが好きな人にはいいかもしれません。

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有馬隼人

4.0面白い!そして怖い!

2010年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

興奮

魂が宿るといわれる人形と,
油断すると現実を侵食する虚構の闇。

ふたつの恐怖を,不気味に滑稽に,不思議たっぷりに,万華鏡のような世界観で伝える。

コワくて可笑しくて,面白かった!

仕掛け箱のような3D演出も最高。
最後の最後まで3Dになっていて嬉しい!

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AKIRA

5.0いやこれ傑作だったヨ!

2010年2月10日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

知的

試写会で日本語吹き替え版を見てきました。

いや、これ傑作でしたよ!!
本当にすばらしい出来で、見ている最中は
『これエンドクレジットが出るのが惜しい
もっと見続けていたい』と思い、終わった後は
『字幕版も絶対みたい、正式公開はまだ??』
と思わずにいられませんでした。

ダークファンタジーとしてナイトメアのレベルを
落とさず、一方で主人公コララインのチャーミングさ
で間口を広げ、低年齢層(ま、女子なら小学1年生でも
大丈夫かと)を含めたより多くの人を惹きつける作品に
なったと思います。

 アニメの表現技術としても、キャラクターの表情の多彩さは
超絶です。ウォレスみたいにクレイモーションならわかりますが、
ストップモーションで今までありえなかった表情の変化を実現
していて、技術的なブレークスルーであると同時に、キャラクター
たちの性格を感情がビビットに伝わってきて演出的にも成功して
いると言っていいと思います。本当にみんなチャーミングでした。

 ナイトメアのジャックの顔は15通り、コララインは20万
以上の顔を作ったそうなので、この数字を見てもいかに革新的な
ことをやっているか分かると思います。コラライン以前は、
例えるなら仮面劇に近いわけですが、コララインは普通の演技に
近いレベルの表情を見せる訳です。もちろん仮面劇的なアニメ
だから、だめだと言いたいのではありません。
つまり、コララインがものすごい作業量と、新しい技術での
演出での試行錯誤の上に、新しいスタンダード作品を作ることに
成功したんだと言いたいのです。

 さらに、それが3Dで撮影され、描かれる世界の臨場感や
没入感を深めていて、劇場で見る価値が本当に高いと思います。
ぜひ劇場で見たほうがいいと思います。
(アメリカでは3D版のDVD、BRDが出ているらしいですが
 いまいちらしいです。)

 あと、世間ではかなり不評な日本語吹き替えキャストですが、
私は案外良かったと思います。コララインの”文句言い”な感じが
合っていたと思います。

 さて2010年2月現在、アカデミー賞では、カールじいさん
と共にノミネートされています。カールじいさんも大好きですが、
今回はコララインにとってもらいたいなぁ・・。
コララインならラセターも文句無いと思いますよ。
 アメリカでの興行はいまひとつだったらしいので、この魅力的
なストップモーションアニメが、これからも作り続けられる
ためにも今回は取らせてあげたい。
んで、興行的に成功してほしい。

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hitsujigaoka