劇場公開日 2010年2月19日

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「児童文学とはかくありき!+超映像美マジック!!」コララインとボタンの魔女 3D iwaozさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5児童文学とはかくありき!+超映像美マジック!!

2021年1月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

知的

多くの人は10才前後の頃、どうしてうちの親はこうなの?!誰も僕私の事をわかってない!という葛藤を心に抱き、本当の親は別にいるのでは?、隣りの家の親を見て、あれこそ理想だ!いや、理想の親とはこんな人だ!なんて妄想の中で生きていた時代があったはず。^^;
妄想ボーイ妄想ガールにとって、妄想はリアルと何ら差が無いもので区別がないのです。
その妄想(夢の世界)の現実感を見事な映像美で感じさせてくれています。

全てが現実の世界の物で構成されていますが、何故かとんでもない発想の飛躍(夢だからこそ?)の驚きに満ちています。写真立てのカマキリが、夢の世界では、ボタン目の父のスーパートラクターに!!?∑(゚Д゚)
等々

★結局、理想の世界には罠があり、どんなひどい親でもどこか愛すべき所があり、親も普段は表現出来ていなくても僕私の事を愛してくれていたんだな〜という気づきによって終演を迎えます。
親も「子供の為にお金を稼がないと!」という義務感、執着からの仕事疲れ、次第に子供をおざなりにしてしまうというのは、よくある事で。最初は子供の為と思っていながらの本末転倒!あるあるですね。(><)
そして、コララインの両親のダメっぷりクズっぷり!土嫌いの園芸雑誌編集者って妙にリアルにいそうです。そういう細かいところが変にリアルなんですよね〜f^_^;

素晴らしい児童文学には、そういうメッセージを単純に言葉で語るのではなく、様々な子供の奇想天外な発想を元に、子供たちを物語に引き込んでいく作品がたくさんありますが、これは正にそういう作品の一つではないでしょうか。^ ^

その原作の魅力を120%以上に描いてみせたヘンリーセリック監督、ライカのスタッフ陣には絶賛の拍手と喝采、そして感謝です!^ ^ m(_ _)m

★妄想小学生と変人だらけの隣人の家族物語といえば、
ジブリでは「トトロ」「千と千尋」、実写では「円卓〜こっこ、ひと夏の〜」や
ちょっとニュアンスは違いますが、
「ギルバート・グレイプ」「ミス・リトル・サンシャイン」に共通点を感じました。
なぜかエロチック要素が入ってくるあたり、小学生時代に草むらに落ちてたエロ雑誌にすごく興味を惹かれた子ども時代を思い出し、これも世界共通のあるあるなんだな〜と感慨深いものがあります。

あとやたら口の悪い小学生の女の子って、何故か逆に子供っぽくて本当に癒されますね。
こっこを演じてた芦田愛菜ちゃんは最高でしたが、それと並ぶくらいコララインは魅力的でしたね。
あと必ずそういう女の子とセットで出てくるへっぽこ男子も最高です。今回のワイボーン(何故生まれた?の名前イジリも含めて)も首の角度がグッジョブでした!
d(^_^o)

★とにかくいろいろなモチーフやデザインがセンス爆発、見る度に色々な発見があり、意味ありありで作られている箇所もあれば、特に意味なく見た目が面白いからというだけの遊び心爆裂のシーンもあり、とにかくアイデアに満ち溢れていて、今後も何回も観たい作品です。
ライカ万歳!!^ ^

ただ、その後のクボやミッシングリンクは若干、物語の整合性に囚われてて、コララインほどの衝撃がなかったのが残念です。美術センスは相変わらず抜群だと思いますが。f^_^;
すみません。いらん事言いました。次回作も期待しております!素晴らしい作品に感謝です!!(^。^)\

iwaoz
m@yu-chanさんのコメント
2021年2月21日

こんにちは!初めまして😀挨拶が遅れてしまい済みません😟
「華麗なる〜」でのコメント有り難うございました!

こちらの作品、なかなか良かったですよね!
iwaozさんの考察もフムフム…なるほどです🧐
ライカ作品は、あとは「パラノーマン」位しか観てない(「KUBO」とか微妙そう…)ですが、久し振りに何か観てみようかなと思いました🙂
最近は映画自体を観ていない(ゲームばっかり(笑))ので。

m@yu-chan