それでも恋するバルセロナ インタビュー: スカーレット・ヨハンソン、ペネロペ・クルス、ウッディ・アレン監督が語る(3)

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それでも恋するバルセロナ

劇場公開日 2009年6月27日
2009年6月19日更新

ニューヨークを離れ、ロンドンを舞台にした3作「マッチポイント」(05)、「タロットカード殺人事件」(06)、「Cassandra's Dream」(07・日本未公開)に続き、今度はスペイン、バルセロナに舞台を移し、恋の駆け引きを描いたウッディ・アレン。得意とする女心を描くことも、駆け出しの頃は大の苦手だったと告白。さらに、3度目の起用となったスカーレット・ヨハンソンについても聞いてみると……。(取材・文:はせがわいずみ

ウッディ・アレン監督 インタビュー
「ぼくはスカーレットのとりこになった。彼女は何でもできるんだ」

さまざまなタイプの女性像が描かれるアレン作品 さまざまなタイプの女性像が描かれるアレン作品

――いつも女心を巧みに描いていますが、女性についてのインスピレーションはどこから得ているのでしょうか?

撮影現場にて、主要キャストと監督 撮影現場にて、主要キャストと監督 [拡大画像]

「脚本家として仕事を始めた当初、女性についてなんて絶対に書けないと思っていた。映画やテレビの脚本を手がけるようになり、そういうのに慣れてきても、いつも男性の視点からばかり描いていた。ところが、ダイアン・キートンに出会い、一緒に暮らすようになると、いつの間にか女性について描くようになっていた。ダイアンのために描くようになったら、自分が女性について描けることに気付いたんだ。それから女性についてばかり描くようになってね。ぼくは女性が好きだし、彼女たちと一緒にいるのはとても楽しい。この映画の編集担当者はみんな女性だし、広報担当者も全員女性。プロデューサーも女性だ。理由は分からないけど、女性についての方が男性よりも興味深いことを見つけることができる。最初は単純な女性しか描けなかったけど、何年もやっているうちに、これまでで一番興味深い女性キャラを作り出すことができるようになった。ラッキーなことに、才能ある女優がたくさんいるから、そうした役を演じる女優には困らない。役をこなせる男優を何人も捜すのは大変だけど、仕事を欲している才能ある女優はたくさんいるんだ」

――スカーレット・ヨハンソンを再び起用していますね。

スカーレット・ヨハンソンにゾッコンの様子 スカーレット・ヨハンソンにゾッコンの様子 [拡大画像]

「スカーレットの起用はアクシデントだったんだ。『マッチポイント』にはケイト・ウィンスレットの出演が決まっていたけど、撮影直前に出演できないって連絡がきた。ずっと働き詰めで子供との時間が取れてない状態だから許して欲しいってね。当時、スカーレットは19歳で、若すぎると思った。美しいだけでなく、素晴らしい女優ではあるけど、ぼくの脚本に相応しいかどうかまったくの未知数だった。ところが、起用してみたら、すっかり彼女のとりこになったんだ。スカーレットは何でもできるんだよ。彼女と仕事ができてぼくはとてもハッピーだった。だから、彼女にマッチする役があればいつでも、スケジュールが空いているのを願って連絡するようになったんだ。かつてダイアン・キートンやミア・ファローにしたようにね」

――レベッカ・ホールが演じたビッキーは、あなたがこれまで演じてきたキャラのようですね。ビッキーはご自身の代弁者として脚本を書きましたか?

「その質問はこれで3度目だよ。ぼくにとっては寝耳に水なんだけどね。でも、3人もそう考える人がいるってことは、何かあるのかも。実は、随分前のことだけど、『インテリア』(78)を観たある映画批評家が、メアリー・ベス・ハートのキャラは絶対ぼくだって言い張ったんだ。劇中、彼女のキャラが、ぼくがよく着るのと似たようなジャケットを着用していたのがその証拠だって言ってね。でも“絶対に違うよ。なぜなら、映画の中で彼女が抱える問題は、自分を芸術的に表現できないってものだからね”って答えたんだ。だって、ぼくはいつもいくらか自分を表現することができたし、ジョークも言えた。彼女のような問題を抱えたことは一度もない。

監督が自身を投影したのはフアン・アントニオ? 監督が自身を投影したのはフアン・アントニオ? [拡大画像]

それからまた何年かして、人々は、ジョン・キューザックのキャラはぼくだとか、ケネス・ブラナーのキャラはぼくだとか言うようになった。そして、『マッチポイント』を作った時には、ジョナサン・リース・マイヤーズの役はぼくの役だっただろうとまで言ってきた。一体どうしたらそんな考えが浮かぶんだ?って思ったよ。これまでで最もワイルドなキャラをぼくが演じるなんてできないよ。そうして今度はビッキーだ。ハビエルの演じたフアン・アントニオはとてもチャーミングなキャラなのにね。レストランで見つけた魅力的な2人の女性をナンパしようとして失敗する場面は、簡単にぼくに重ねることができるし、彼の不信心で実存主義的な面は、これまでぼくが何度も見せてきた部分だよ。それなのに誰も“フアン・アントニオはあなたっぽいですね”とは言わない。その代わり、女性のキャラを指してぼくっぽいって言う。まったく興味深いよ。自分で書いた脚本だけど、ぼく自身が気付かない点があったワケだ。こうして何人かに言われると、“それは違う”って言い続けるのに自信がなくなってくるよ」

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