劇場公開日 2009年11月21日

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「『インディペンデンス・デイ』('96)では地球にUFOを侵略させ、...」2012 yosさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0『インディペンデンス・デイ』('96)では地球にUFOを侵略させ、...

2016年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館

興奮

『インディペンデンス・デイ』('96)では地球にUFOを侵略させ、『GODZILLA/ゴジラ』('98)ではスリムな日本産巨大怪獣がニューヨークに登場させ、『デイ・アフター・トゥモロー』('04)では氷河期到来で世界を凍結させ、これでもかとばかりに人類滅亡の危機を描き続けてきたローランド・エメリッヒ監督が、今度はマヤ文明が予言した"世界終末"で地球をメチャクチャにしちゃう。
「もう金さえかければCGで出来ないことなんて何一つないのね」と思わせる圧巻の都市壊滅シーンは、絶対に観るべき素晴らしい出来映え。迫り来る地割れから逃れて崩壊する街中を車で疾走するシーンに、火山爆発で降り注ぐ炎の岩石を交わし逃げるシーンなどなど、もうアトラクションに乗ったかのような擬似体験を観ている者に味わわせてくれる。
サスペンスのイメージが強いジョン・キューザックが、この手の作品で有りがちなキャラ"命懸けで家族を守る、実は頼もしい良き父親"みたいな役を熱演。時代を反映してか、黒人大統領を演じる『リーサル・ウェポン』シリーズから久々の大作系映画となるダニー・グローバーなど、キャストに超が付く大物は出演していないけれども、彼らのみせる"追い込まれた人々のドラマ"は、やっぱりこーゆー展開きたかと予想していたとはいえホロリと涙を誘っちゃう。
ディザスタームービーは大きく分けて二種類ある。『アルマゲドン』('98)に代表されるような90年代後期のディザスタームービーは、地球滅亡を回避するために主人公たちが奮闘する姿を描いたヒーロー物語が大半であり、それ以外は生き残りをかけたサバイバル映画である。後者に分類されるだろう本作は、タイトルにも用いた2012年に事は起きるのだけれど、マヤ文明の予言がどうたらとか、惑星直列が地球の核に影響を及ぼして自然災害を起こすとか、重要にも思える"その理由"は大きく端折られており、トントン拍子で世界が滅んでいく様、その中で懸命に生き延びようとする主人公たちのサバイバルな姿、エメリッヒさんはその二つをシンプルに見せようとしている。
てかぶっちゃけ、進化した映像技術以外に目新しさはない。それでもやっぱり、この"いかにもハリウッド"な大作映画はかなり楽しい。
絶対に観たほうがいい作品ではないけれど、観ておいて絶対に損はない一作でございます。

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yos