愛より強い旅

劇場公開日:

解説

恋人同士の自由気ままな旅を通して、素直になりありのままの自分を受け入れることが生きる希望へと繋がることを描くロードムービー。監督は、「ガッジョ・ディーロ」「ベンゴ」「僕のスウィング」など、自身の生い立ちに深く根付いたジプシー文化を題材に映画を撮り続けるトニー・ガトリフ。本作は、13歳のときに祖国アルジェリアからフランスに渡り、どこにいても異国人のような感覚を持ち続けたと言うガトリフが、自らのルーツを辿る自伝的要素を含んだ作品。デビュー以来一貫してきたガトリフの作家性の集大成とも言える本作は、タランティーノらの絶賛とともに第57回カンヌ国際映画祭最優秀監督賞を受賞した。主演は、人気・実力ともにフランスNo.1俳優であり、ガトリフ作品としては「ガッジョ・ディーロ」に続く3作目の出演となるロマン・デュリス。

2004年製作/103分/フランス
原題:Exils
配給:日活
劇場公開日:2005年12月17日

ストーリー

パリの公団住宅、環状線を見下ろす部屋から市内を見渡す男、ザノ(ロマン・デュリス)。ザノはベッドに横たわる恋人ナイマ(ルブナ・アザバル)にいつになく真剣な表情で話しかける。「アルジェリアへ行かないか。僕らの両親が捨てざるを得なかった祖国をこの目で見たいんだ」。ザノもナイマも、アフリカ大陸に起源を持つ移民の子だった。ザノの父は60年代に独立直前のアルジェリアから亡命しフランスへ渡った。パリを出たふたりは列車に乗り込み、フランス・スペイン国境を越えてラ・マンチャ地方を横切る。持ち物は、小さな鞄とウォークマンのみ。大地震の傷跡が未だ残るアルジェリアにやっとたどり着く二人。ザノがかすかな記憶をたよりに祖父が住んでいた家を懸命に探す中、ナイマは文化も宗教も違う異国アルジェリアに普段とは違う大きな何かを感じる。「落ち着かないの。どこへ行っても同じ......。」心乱すナイマを支えようと、ザノはある提案をする。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第57回 カンヌ国際映画祭(2004年)

受賞

コンペティション部門
監督賞 トニー・ガトリフ

出品

コンペティション部門
出品作品 トニー・ガトリフ
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