ジャマイカ 楽園の真実

劇場公開日:

解説

世界中から訪れる観光客にとって“カリブの楽園”であるジャマイカの実情を抉るドキュメンタリー。ボブ・マーリィ、ピーター・トッシュなどジャマイカを代表するアーティストによるレゲエ音楽に乗せて、ジャマイカのみならず多くの第三世界が抱えるグローバリスムの「ひずみ」に焦点を当てる。

2001年製作/86分/アメリカ
原題:Life and Debt
配給:アップリンク
劇場公開日:2005年7月16日

ストーリー

青い空、白い砂、そしてさんさんと降り注ぐ太陽の光。ストリートのサウンドシステムにダンスホール、浜辺に砕ける波と極彩色の植物。そして、コーヒー豆の最高品種ブルーマウンテンの原産国…。これが、カリブに浮かぶ島、ジャマイカについての一般的なイメージだろう。まさにそれは、楽園そのものだ。しかし、それは観光客が訪れたときに目の前に広がっている姿であり、真実とはかけ離れたものである。ボブ・マーリィ、ピーター・トッシュ、ムタバルーカ、ブジュ・バントンら、ジャマイカを代表するアーティストたちによるレゲエの歌詞には、労働者たちの怒りと嘆き、憤り、そして生きざまが深く刻まれている。“貧困が貧しい者を破滅させる”“名声のために働くのはよせ”“革命のときが迫っている”“運命は俺たちのものだ”。彼らは歌い続ける。まるで労働者たち、職を失った者たちの心を代弁するかのように…。ジャマイカは、現在45億ドル以上の借金を背負い、その返済に苦しみ続けている。1962年、イギリスからの独立後、ジャマイカは経済的困難からIMF(国際通貨基金)から借り入れた。その結果、高金利と厳しい制約により、人々は低賃金で働かざるを得ない状況なのである。全編に流れるナレーションは、作家ジャメイカ・キンケイドの著書『小さな場所』に基づいている。グローバル経済やIMF、世界銀行によって規制されているジャマイカの人々の生活を赤裸々に、そして痛烈に映し出す。“無知は罪”だということを伝え、その上で我々はどう生きていけばいいのか。

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