劇場公開日 2003年12月13日

「現実に引き入れるカメラアングル」息子のまなざし Gustav (グスタフ)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5現実に引き入れるカメラアングル

2020年5月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

少年犯罪とその後の再生を描いた真剣な映画。カメラ位置が終始主人公の傍らに置かれ、観る者を映画の現実の世界に引き入れる。およそ客観的な状況説明のカットは無く、登場人物の動きを後追いするカメラアングルで、観客を傍観者から一人の登場人物にしてしまう。といって登場人物の心理が解りにくいことはなく、人間の表情に集中出来るため理解しやすい。主題のための情報量の制限を試みた、実に独創的な演出を初めて体験する。BGMのない現実空間、美化されていない裸の人間、間違えれば独り善がりな演出になることに挑戦したダルデンヌ兄弟監督の挑戦は、新鮮な面白さを与えてくれる。

Gustav