息子のまなざし

劇場公開日

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解説

自分の息子を殺害した少年に対峙する男を描いたドラマ。監督・製作・脚本は「ロゼッタ」のジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟。出演は「天使の肌」のオリヴィエ・グルメ、新鋭のモルガン・マリンヌほか。2002年カンヌ国際映画祭主演男優賞、エキュメニック賞特別賞、同年ファジル国際映画祭グランプリ、主演男優賞、同年ベルギー・アカデミー最優秀作品賞、監督賞、主演男優賞受賞。

2002年製作/103分/フランス
原題:Le Fils
配給:ビターズ・エンド

ストーリー

オリヴィエ(オリヴィエ・グルメ)は職業訓練所で大工仕事を教えている。ある日、そこにフランシス(モルガン・マリンヌ)という少年が入所してくる。彼は大工のクラスを希望したが、オリヴィエは手一杯だからと断り、フランシスは溶接のクラスに回される。しかしオリヴィエは人に気づかれぬよう、フランシスを追う。そんな彼の行動を、別れた妻のマガリ(イザベラ・スパール)がなじる。フランシスは、彼らの息子を殺害して少年院に入っていたからだ。しかしオリヴィエとフランシスは徐々に打ち解け合い、ある時、共に材木の仕入れに行くことになる。だが材木置き場に到着した時、オリヴィエはついに、フランシスが殺したのは自分の息子だったことを告げる。逃げるフランシス。オリヴィエは彼を捕まえ、首に手をかけるが、すぐに手を放してしまう。そして二人は、一緒に材木を車に積むのだった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第55回 カンヌ国際映画祭(2002年)

受賞

コンペティション部門
男優賞 オリビエ・グルメ

出品

コンペティション部門
出品作品 ジャン=ピエール・ダルデンヌ リュック・ダルデンヌ
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映画レビュー

4.0【”貴方は大切な人を殺した人間を赦す事が出来ますか・・”ダルデンヌ兄弟がエンタメ性を一切排した独特のスタイルで観る側に重いテーマを投げかけた作品。】

NOBUさん
2022年3月10日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■ご存じの通り、ダルデンヌ兄弟の作品は、「イゴールの約束」「ロゼッタ」でもそうだが、エンタメ性を一切排除したドキュメンタリーの様な風合で、重いテーマを描いている。
 それは、不法移民問題であったり、貧困格差に会ったり、身近で起こっているテーマを扱っている。
 今作は、それよりも重いテーマを扱っている。
 今作の主人公オリヴィエを演じた今や名優と称される、オリヴィエ・グルメは今作でダルデンヌ兄弟作品は三作目の起用であるが、その期待に見事に応える、抑制した演技で、観るモノを惹きつける。

◆感想

 ・もし、自分の子供を殺した人間が目の前に現れたらどうするか・・。重いテーマである。
 今作でも、5年前に幼き息子を殺されたオリヴィエ(オリヴィエ・グルメ)は、劇中一切笑顔を見せない。職業訓練校の木工の先生として、淡々と毎日を送っている。

 ・多分その事件が切っ掛けで分かれた妻と再会するシーン。オリヴィエはその前に職業訓練校にやって来た息子を殺した16歳のフランシスと出会っていた。
 妻が、再婚の話と子供が出来た事を切り出すと、
 ”何故、今なんだ!”と声を荒げるオリヴィエ。
 彼の中では、哀しき出来事は全く解決されていないのだ。

 ・フランシスを自らの教室に受け入れ、彼の話を少しづつ聞いて行くオリヴィエ。だが、彼はその後必ず腹筋をする。怒りを発散するかのように・・。

<ラスト、人里離れた木材所でオリヴィエはフランシスに”お前が殺したのは、私の息子だ”と告げる。そして、”5年も少年院に居たんだ”!”と逃げるフランシスを林の中で組み伏せ、首に両手を掛けるオリヴィエ。
 だが、彼は直ぐにその手を放し、二人は共同作業で木材を梱包し始める。
 人を赦す理由とは、何であるのか・・。観る側にそれを問いかける見事な作品であると思う。>

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NOBU

3.5現実に引き入れるカメラアングル

Gustavさん
2020年5月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

少年犯罪とその後の再生を描いた真剣な映画。カメラ位置が終始主人公の傍らに置かれ、観る者を映画の現実の世界に引き入れる。およそ客観的な状況説明のカットは無く、登場人物の動きを後追いするカメラアングルで、観客を傍観者から一人の登場人物にしてしまう。といって登場人物の心理が解りにくいことはなく、人間の表情に集中出来るため理解しやすい。主題のための情報量の制限を試みた、実に独創的な演出を初めて体験する。BGMのない現実空間、美化されていない裸の人間、間違えれば独り善がりな演出になることに挑戦したダルデンヌ兄弟監督の挑戦は、新鮮な面白さを与えてくれる。

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Gustav

5.0手持ちカメラの上下左右に揺れる映像に慣れるまでキツイが

2019年11月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

非行少年の職業訓練学校の講師をしているオリビエは、息子を殺害した少年が、自分の学校に入った事を知り、それと対峙するドラマ

全編通して主人公のオリビエに、密着した手持ちカメラで、撮影した映像は、彼の生活と心情を近い視線から、観客に見せるのにひと役かっているのだが、間近で画角が狭くて被写界深度の浅い映像が、上下左右に揺れる映像には、慣れるまでキツイくて閉口するが、オリビエと少年の距離感が少しずつ変化してゆく過程を、スリリングに見せる術だと分かると、ジリジリと緊張感が増して映画に釘付けになる。

音楽もほとんど無くて、台詞も最小限だが、映像が互いの感情をそれとなく感じさせる演出と演技は、素晴らしく凄い。

後半に、二人で選木に行く過程でのロードムービー的シークエンスや無人の製材所でのやり取りも、何とも緊張感があり、深い余韻を残すラストも見事。

分かりやすい感動も泣きも無いが、ソリッドな、これぞ映画。

そういえば、二人が製材所に行く途中で寄ったカフェにアナログのサッカーゲームがあり、二人でプレイするけど、古今東西のヨーロッパ映画を見てると、カフェや酒場に大抵置いてあって熱心にプレイしている光景を見るが、日本でいえば野球盤みたいな物なのかな。

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ミラーズ

5.0「赦し」は必要か

2019年10月10日
iPhoneアプリから投稿

この映画のテーマは「人は聖者にならずに最も憎い人間さえも受け入れることができるのか」である。重要な点は、「赦し」てはいないという点である。

これは、原田正治『弟を殺した彼、と僕。』や窪美澄『よるのふくらみ』にも通ずる。

真の意味での寛容(tolerance)とは忍耐であり、そこに「赦し」必ずしも必要ではない。

劇中で、仇に対する憎しみが一瞬顔を出し、また引っ込む。そして最後に殺意を露わにする。

殺意と受容は両立可能であり、それを繋ぐのが寛容であると見事に映画で表現した傑作

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Shunsuke Fushimi
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