父よ

劇場公開日:

解説

死刑判決を受けたギャングの息子を助けるべく奔走した父親の愛を描く作品。監督・脚本・原作は「掘った奪った逃げた」のジョゼ・ジョヴァンニで、彼の自伝的作品である。製作は「マルホランド・ドライブ」のアラン・サルド。撮影は「今日から始まる」のアラン・ショカール。衣裳は「クローゼット」のジャクリーヌ・ブシャール。出演は「白い婚礼」のブリュノ・クレメール、「サルサ!」のヴァンサン・ルクール、「アメリ」のリュフュス、「ソフィー・マルソーの三銃士」のマリア・ピタレジ、「うつくしい人生」のミシェル・ゴデほか。

2001年製作/115分/フランス
原題:Mon pere, il m'a sauve la vie
配給:セテラ
劇場公開日:2002年6月29日

ストーリー

長年賭博で生計をたててきたジョー(ブリュノ・クレメール)は、死刑を宣告されて拘留中の息子マニュ(ヴァンサン・ルクール)のため、大統領からの特赦を得るのに必要な情報を懸命に収集していた。しかしマニュは賭博で大きなホテルを手放した父を軽蔑しており、ジョーも息子に対する愛情をうまく表現できない。ジョーはある晩賭博で大損した後、娼婦(シャルロット・カディ)に悩みを打ち明けたりしつつ、息子の訴訟のために闘い続ける。やがて彼の努力のおかげで、マニュは死刑を免れた。そして11年後、マニュは出所して自由の身に。ジョーは刑務所には迎えに行かず、家で待っていた。互いに短い言葉を交わす父と息子。まもなくマニュは文才を活かして作家として成功。自著の映画化作品の初日に、サイン会を催す。そこにジョーはやってきていたが、息子には会わずに帰っていった。マニュはそんな父に大きな感謝を捧げるのだった。

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映画レビュー

3.5人生を振り返り気付く父の思い

2020年5月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

フィルムノワールの脚本家として有名なジョゼ・ジョヴァンニが若き日の父との葛藤と愛憎を追憶する、父と子の絆を描いた自伝映画。フィルムノワールの趣を持ちながら、中味はとてもセンチメンタルなタッチで綴り、心情吐露の繊細さが好感を呼ぶ作品になっている。主演のヴァンサン・ルクールとブリュノ・クレメールの演技がいい。作家ジョバンニの契機になる獄中での手記のエピソードが、デビュー作「穴」に繋がる。若さゆえ父に反抗し道を踏み外した男が大人になって漸く気付く、父の思いが胸を締め付ける。

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Gustav
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