私は殺される

劇場公開日:

解説

「ラブ・レター(1945)」「カサブランカ」のハル・B・ウォリスが製作したスリラーで1948年作品。ラジオ放送劇としてヒットしたルシル・フレッテャー作のスリラーを、作者自ら脚色し「栄光の都」「凡て此世も天国も」のアナトール・リトヴァクが監督に当たり「盗まれた青春」「栄光の都」ソル・ポリートが撮影いし、「ジェキル博士とハイド氏」のフランツ・ワックスマンが音楽を作曲している。主演は「肉体と幻想」「大平原」のバーバラ・スタンウィックで、新人スターのバート・ランカスターが共演するほか「ラブ・レター(1945)」のアン・リチャーズ、「美しき被告」のウェンデル・コーリー、新顔のハロルド・ヴァーミリア、エド・ベグリー、リーフ・エリックスン等が助演する。

1948年製作/89分/アメリカ
原題:Sorry, Wrong Number
配給:セントラル
劇場公開日:1950年5月23日

ストーリー

レオナはコターレル製薬会社のニューヨーク支店長ヘンリー・スチヴンスンの妻であるが、近来心臓を害して臥床中である。彼女は社長ジェイムス・コターレルの1人娘でヘンリーは大学時代の愛人であった。貧民街育ちの彼との結婚を、父は極力反対したが我ままなレオナが勝ったことは言うまでもない、この数日来ヘンリーが不機嫌なのが気にかかっているのに、今日は帰宅する時刻なのに夫は戻らない。会社へ何度も電話したが通じない。そして混線した電話から、恐ろしい会話が聞こえてきた。今夜11時15分に例の女を殺そうという相談である。レオナはすぐ警察に報告したが、軽く一笑につされた。彼女は夫の秘書を呼び出して尋ねると、ヘンリーは訪客ロード夫人と共に外出したきり、何の消息もないという返事だ。ロード夫人は同窓の友サリーだったと思い出したレオナは、電話をかけてみた。サリーはヘンリーを愛していたのを、レオナに強引に奪われて、今は検察庁に勤めるロードと結婚しているのだ。サリーの言うところでは、ロードはヘンリーの行動を調査しているらしいので、注意してやるために訪問したとのことだった。レオナは初め気にもとめなかったが不安になったので、主治医フレグザンダーに電話した。医師は1週間前に御主人に会ったきりだと言う。その時レオナの心臓は悪いという程でなく、軽い憂うつ病だから容易に全快すると、ヘンリーに話しておいたというのだ。ところが夫はその事を一言も彼女に話してはくれなかった。何故だろう?と思うと怒りがこみ上げてくる。と電話がかかってきた。エヴァンスという未知の男からである。その話は、自分は会社の麻酔薬係だが、ヘンリーに誘われて麻酔薬の不正密売を1昨年からしているが、ギャングのモラノにゆすられて、ヘンリーは17万5千ドルの金を、レオナの生命保険金から払う契約をしている。しかしモラノは捕縛されて、麻酔薬密売の証拠は焼けたので金を出す必要はない、しかしヘンリーは注意したがいいということだった。レオナは悟った。混線電話で聞いた、11時15分に殺される女は自分なのだ、私は殺されるのだ、逆上したレオナの耳もとで、また電話のベルが鳴った。意外やヘンリーからである。彼女はエヴァンスの話を繰返して夫を難詰した。すると、ヘンリーは、あと3分しかない、窓際へ行って助けを呼べと言う、動けないわ。声も出ないわ、誰か来る助けて、レオナの悲鳴は突然消えた。ヘンリーは夢中で電話を呼んだ。おあいにく様、番号違いだぜ、殺人者は答えるとガチャリと電話を切った。

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