劇場公開日 1949年12月

「94年版のTV放映が切っ掛けで感動の再鑑賞に…」若草物語(1949) KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

4.094年版のTV放映が切っ掛けで感動の再鑑賞に…

2022年4月15日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

94年版「若草物語」がTV放映されたのを機に、
その前にと、
このマーヴィン・ルロイ版を先に再鑑賞。

ルロイ監督作品としては
「哀愁」「心の旅路」「クォ・ヴァディス」
が印象深いが、
別の同名作品を観る機会がなかったら
この作品の再鑑賞はなかったかも知れない。

この作品、善人だけの登場人物による
お互いへの思いやりに包まれた設定だが、
紆余曲折の後に幸福が訪れる展開に
心地良い感動を覚える、
前回よりも印象深い再鑑賞となった。

その“善人しか登場しない”という意味では
46年に日本公開され、
キネマ旬報ベストテン1位に選出された
「我が道を往く」を思い出す。
私としては「我が道…」の都合の良すぎる展開
に抵抗感があったのだが、
ほぼ同じ要素のこちらの作品の方が
スンナリと感動出来たのは、
優しさを自然に醸し出す女性のムードと
原作の力だったろうか。

年齢を重ねて如実に涙もろくなっているが、
この作品でも、あたかも「戦争と平和」の
ピエールのナターシャへの告白を思い出す
ようなラストシーン等々、
こちらも幸福感に充たされ
随分と目頭を熱くした。

男兄弟だけで育った身としては、
この作品でも姉妹の、そして母娘の、
男性同士では真似出来ない
特別な絆を見せつけられてしまった。

尚、この作品が日本公開された時の
姉妹役女優の実年齢は、
 長女22才
 次女32才
 三女17才
 四女12才
だ。なんと
次女役のジューン・アリソンの方が
長女役のジャネット・リーよりも
実年齢は10才も年上だ。
ハリウッド映画では古い作品ほど、
主要なキャストで
30代の女優が10代の女性を演じるケースが
多いイメージだが、
この作品でも次女が主人公であることから、
ジューン・アリソンの演技力を重視しての
配役だったのだろうが、
何らの不自然さも感じなかった。

次は、94年版「若草物事」だ。
また、同じ感動、あるいは別の感動を
与えてくれるだろうか。

KENZO一級建築士事務所
りかさんのコメント
2023年9月10日

本作昔に観ている筈でモノクロ、とエミリー役、エリザベス•テイラーしか記憶にありません。
歴代の作品でエミリー役一番美人で可愛い、と思います。
33年版もあるのですね。

りか