ウォーカー
解説
「シド・アンド・ナンシー」の
アレックス・コックス監督が、実在した独裁者ウィリアム・ウォーカーの半生を、ブラック・ユーモアをまじえて描いた問題作。19世紀半ば、アメリカの植民地政策の一環として内紛の続くニカラグアへ派遣されたウィリアム・ウォーカー。“58人の不死隊”を率いて全土を制圧した彼は、自らが大統領に就任して独裁政治を開始するが……。狂気にとりつかれた男ウォーカーを、名優エド・ハリスが熱演。
1987年製作/91分/アメリカ
原題:Walker
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2020年10月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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実話を基にしている大河ドラマだと!というか、エド・ハリスだけが真面目に頑張ろうとしているのに、ストーリーそのもののコメディ色が強すぎるし、マジでこんな人物がいたのかと不思議な気分にさせられる。そのコメディ色に味付けするかのように、19世紀半ばなのに車も走るし、Newsweek誌やTIME誌、マルボロ、コカ・コーラなどが登場する。極めつけはラストに現代のアメリが軍がヘリに乗ってやってくる・・・SFかよ!と、思ってしまうほどカルト的作品でした。
まずは1853年にメキシコへと軍を率いて独裁者を倒そうとするウィリアム・ウォーカー。しかし激しい銃撃戦の末、援軍も来ずにかろうじて撤退。勝手な軍事行動を起こしたとして裁判にかけられるものの、なんとか無罪放免。信念を持っているのかいないのか、無表情すぎてわかんない大佐。そんな彼も婚約者エレンをコレラで亡くして変わってしまったのかもしれません。
民主主義の名のもとに正義を貫く!現代と全然変わらない主張でニカラグアを制圧し、利権のための運河を利用する。やがて大統領に選ばれ(なぜ?!)、民衆の不満が高まってくると、「奴隷制を導入する」と宣言してしまう。まだ米南北戦争勃発前の話だ。
最初からアメリカ人が侵略してきたと受け止めていた現地人たち。よそ者(特に白人)を意味する「グリンゴ」と呼ばれ続けているのに、民主主義を勝ち取ったと勘違いしているウォーカーたち。内紛が続いている国であっても、結局はよそ者がこれに乗じて侵略してきたと思うのは当然のこと。エンドロールではニクソンやベトナム戦争の映像とともに、南米で殺された現地人の姿も映し出され、100年経っても何の反省もないアメリカを皮肉ってるとしか思えない内容でした。ただ、階級制度にだけは反対を唱え、自ら社会民主主義者だと言うところもおかしくてしょうがなかった。演説好きのようだし、ヒトラーと一緒か・・・
2014年8月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
公開当時少ししてからビデオで観た記憶がある。今日DVDで購入した今作を観返した。
内容は重いけど、アレックス・コックスの演出はまるでふざけてる感じがするが、そこがよくあるブラック・ユーモアよりも効く。
ジョー・ストラマーの音楽もいい。
評価は高くないけど、自分にとっては忘れられない映画です。