夜の終りに

劇場公開日:

解説

「灰とダイヤモンド」のイェジー・アンジェイエフスキーとイェジー・スコリモフスキーの脚本を「二十歳の恋」(ポーランド編)のアンジェイ・ワイダが監督した現代の若者たちを描いたドラマ。撮影はクシシュトフ・ウィニエウィッチ、音楽はクシシュトフ・コメダ。出演者は「暴力への回答」のタデウシュ・ウォムニツキ、「夜行列車」のズビグニエフ・チブルスキー、舞台のクリスティナ・スティプウコフスカなど。A・T・G第十三回上映作品。

1960年製作/87分/ポーランド
原題:Niewinni Czarodzieje
配給:新外映
劇場公開日:1963年6月23日

ストーリー

ポーランドの首都ワルシャワ。粗末なアパートに住む若い医師アンジェイ(タデウシュ・ウォムニツキ)は、昼はボクシンク・ジムの医務室で働き、後は素人バンドのドラマーだ。ある夜、エドモンド(ズビグニエフ・チブルスキー)とナイトクラブへ行くと、美しい娘に逢った。そしてエドモンドに頼まれるまま娘を誘った。娘はマグダ(クリスティナ・スティプウコフスカ)といい郊外の家へ帰る所なのだ。が、終電車は出た後であり、アンジェイは仕方なく自分のアパートへつれて行った。そして二人は、今夜は夜通し遊ぼうと約束した。やがて夜がふけるにつれてアンジェイとマグダは次第にうちとけ合っていった。マグダの提案でマッチのゲームをすることになった。マッチ箱を指ではじき、それが立てば勝ち、負けたら着ているものを一枚ずつ脱ぐのだ。ゲームはマグダに不利で、ついに彼女はブラジャーとパンティーだけになった。「どっちを脱ぐの……上?下?」。マグダの体をアンジェイはじっと見つめていった。「……もういいよ、脱ぐ気があるのが判ったから」と。マグダはほっとした。朝になった。夜通しの遊びに疲れた仲間たちがアンジェイの所へおしかけて来た。眠らせてくれというのだ。が、アンジェイは追い払った。部屋に戻るとマグダの姿がなかった。アンジェイは一心不乱にスクーターで街中を探し回った。どこにも彼女の姿はなかった。アンジェイはがっかりして部屋に帰った。すると、マグダが彼の帰りを待っていた。急に睡魔が襲ってきた。アンジェイはベッドに横になり眼を閉じた。マグダはそれを見とどけると、そっと帰り支度をして部屋を出た。が、再びアンジェイの部屋に戻っていくのだった。

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映画レビュー

3.5灰とダイヤモンドと対になる映画

2017年5月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

萌える

幸せ

『灰とダイヤモンド』では労働党の要人の暗殺をしていた若者とバーで働く女性の恋が描かれていた。この作品でも享楽的な恋愛を繰り返すプレイボーイの若い医師とバーで出会った女の恋が描かれる。同じような場所で同じ様に運命的な出会いをする両者ですが、その恋の行方は対照的ですよね。

極限の状態で儚く散っていく悲しい恋愛に感動もするけれども、どうせ自分が体験するならば未来あるハッピーエンドな恋がしたいですよね?まさか異論は無いと思いますが、世の中が極限的に危機が迫ってくると悲劇的に散っていくことに美学を感じる人がいるんですよね。怖いことです。
アンジェイはノンポリで無責任だし、赤毛の女の子もなんか刹那的に生きている感じ。なんかふわふわしてて掴みどころがないけれども、平和な世の中ならではの二人だなって思う。

アンジェイが作るスクランブルエッグと、ナイフでもなかなか切れない固そうなパン。すごく不味そうだったけど、なんか食べたくなったw

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