夕なぎ
劇場公開日:2022年8月6日
解説
「すぎ去りし日の……」のクロード・ソーテ監督が、タイプの異なる2人の男の間で揺れ動く女性の愛の行方を描いたラブストーリー。
画家の夫と別れ、通訳の仕事をしながら幼い娘を育てるロザリー。現在は自動車や船の解体業を営む陽気な中年男セザールと恋に落ち、一緒に暮らしている。ある春の日、ロザリーは母の3度目の結婚パーティで、かつての恋人ダビッドと再会する。2人の男から愛を寄せられて苦悩するロザリーだったが……。
「太陽が知っている」のロミー・シュナイダーがロザリー、「恐怖の報酬」のイブ・モンタンがセザール、「うたかたの日々」のサミー・フレイがダビッドを演じた。イブ・サン=ローランが衣装デザインを担当。「没後40年 ロミー・シュナイダー映画祭」(2022年8月5日~25日/Bunkamuraル・シネマ)上映作品。
1972年製作/111分/G/フランス
原題:Cesar et Rosalie
配給:コピアポア・フィルム
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2022年10月30日
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ソーテ監督の「とまどい」「すぎ去りし日の…」が好みだったので
これも観てみた
上記ふたつは〈揺れる男心〉を描いていて判りやすかったが
この映画の主人公セザール(モンタン)は揺れるというより
混乱、嫉妬、激怒した挙げ句
あさっての方向に走ってしまうフランスの中年男で
かえって女をライバルの方に押しやっているようにも思えた
(しかし女も混乱する)
恋愛関係にあっても相手を全部掌握出来ないし
わかり合えない部分もある
そこにライバルが存在することは不安になるし
やり手でもある男の苛立ちは激しくつのる
(しかもライバルは若く、知的なのだ)
女が去って 失意も癒され〈夕なぎ〉のような無風状態を迎え
穏やかな日々を過ごすようになるが
女が再来する…ドキッ
みたいな物語だろうか
モンタンはピアフに育てられた男であることは
周知されているので
男は女によって鍛え上げられる…という連想も
されるだろうか?
(そしてやっぱり 味わい深い男になっている…)
こういうのが〈イイ男〉〈イイ女〉を生み出すと
考えられているのかもしれないが
結構きつそう
そしてフランスは〈恋愛体質の国〉ということだろうか
セザールは成長したかな
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魅力的な女性であるロザリーをめぐって、2人の男が彼女を取り合う、というおはなし、だったはずなのに、2人の男のあいだに友情のようなものが生まれていく。
お金を稼ぐ能力があって、みんなを笑わせたりすることに長けているおじいちゃん、と言ってもいい年齢の男と、ロザリーと同年代の、芸術的才能のある男。前者は嫉妬深くて、ロザリーに執着するような男で、後者は、静かに見守るようにロザリーを愛するような男、男たちは正反対な性質を備えているように見える、
あんなにばちばちにロザリーを取り合っていたのに、いつのまにか、男2人の距離が近くなり、やがて、ロザリーを置き去りにして、ふたりで魚釣りに行ったりするようになる。ホモソーシャル的な関係性を築いていき、いつしか、ロザリーが疎外されていく。
疎外されたロザリーは、2人の前から姿を消す。
男たちふたりは愛する人を失ったという傷を共有して、ロザリーが消えてから2年後、ふたりで暮らそうなどと言い出す。そんなときに、ロザリーが2人の元に帰ってくる。ロザリーがにっこり笑って門を開けたところで映画は終わる。
ロザリーは、これから、男2人とともに暮らすつもりなのだろうか、なぜ戻ってきたのだろうか。ホモソーシャルに女が疎外されていく状況も、なんだかむむむと思ったけれど、戻ってきて、ふたりのうちどちらかを選ぶつもりもなさそうなところに、なんだか、哀しくなったしまった。ハッピーエンドな結末のように描かれていたけれど、わたしにとってはグロテスクに思えた。女は、疎外されて、2人を選ぶこともせず、最後はにっこり笑ってすべてを許さなければならない、のだろうか、
2021年5月17日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
フランス風恋愛と見せかけるが、実際は悪女の話。
そう見えないのかフランス風といえばそうなのだが、男共が小粋だからか?
ファッションなんかも無駄にお洒落だったりする。
最後はどちらを選ぶのか?それはフランスタイトルから想像すればよいのでは?
海の見える家や、市場もお洒落。こういう見どころは沢山あるから大人は楽しめる映画。