ムッシュー

劇場公開日:

解説

主張の激しい人々の中で、ひょうひょうと生きていく青年をコミカルなタッチで描いたセラピー映画。監督・脚本・原作は、「浴室」の原作者ジャン・フィリップ・トゥーサン、製作は監督の妹アンヌ・ドミニク・トゥーサン、撮影は「ロザリンとライオン」のジャン・フランソワ・ロバン、音楽はオリヴィエ・ラルティーグが担当。

1989年製作/フランス・ベルギー合作
原題:Monsieur
配給:L・MIT
劇場公開日:1992年3月20日

ストーリー

おっとりしていて、あくまで控えめのムッシュー(ドミニク・グールド)。実は、自動車販売会社フィアット社に入社したばかりで目立った功績をあげる優秀社員だ。だが行動はちょっと風変わり。会社の個室のカーペット・サイズを両手を拡げて一歩一歩丹念に測ったり、社員食堂では空席を求めて隅まで歩き、挙げ句のはてに席をとられてしまう。キャリア・ウーマンの上司は少し呆れ顔。一日終わって帰宅する先は、現在、浮気中のガールフレンドの家。しかし御両親とはなんとなく仲良しで、休日は郊外に住む友人(トム・ノヴァンブル)と昼はひなたぼっこ、夜になれば星を見ながら語り合うという毎日。マイ・ペースの生活なんてお茶の子さいさいなのである。ところが一転、ムッシューに災難が降りかかる。兄夫婦にはベビーシッターを頼まれ、引っ起した先では、ずうずうしい隣室の鉱物学者カルツ(ヴォイツェフ・プショニャック)にタイプ打ちまでさせられる。おまけにアヴァンチュールにまでつきあわされて、いろいろな人に振り回される。だがムッシューは厄介事からスルリと抜け、いつの間にやら見つけた気の合う女の子アンナ(アジリ・ジュエル)と星空を見上げてほのぼのとデートを楽しむのだった。

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