身代りの樹

劇場公開日:

解説

子を失なったショックに沈む娘を見かねた母が子供を誘拐してしまったことから起こる悲劇を描くサスペンス・ミステリー。製作はアン・スコット、監督はジャイルズ・フォースター、脚本は英女流ミステリー作家ルース・レンデルの原作を基にゴードン・ウィリアムス、撮影はケネス・マクミラン、音楽はリチャード・ハー卜レイが担当。出演はヘレイ・シェイバー、ローレン・バコールほか。

1989年製作/イギリス
原題:Tree of Hands
配給:東京テアトル・バビット
劇場公開日:1990年9月14日

ストーリー

新進女流作家のベネット・アーチデール(ヘレイ・シェイヴァー)は、最愛の一人息子ジェームズを亡くして悲嘆に暮れる。情緒不安定な母マーシャ(ローレン・バコール)は娘の姿を見かねて、ジェームスと同じ年頃の子供ジェイソンを誘拐してきてしまう。事実に気づいたベネットは子供を返そうとしたが、ジェイソンの傷だらけの身体を見て親に虐待されていることを知り、また愛情を抱き始めたため、その機会を失ってしまう。幸いそのことは誰にも知られていなかった。だが唯一人、母の友人で怪しげな商売をしているテレンス(ピーター・ファース)が事実を見抜き、彼女に近づいて来る。一方ジェイソンの母親で酒場の歌手キャロル(ケイト・ハーディー)は相変わらず奔放な生活を送り、愛人のバリー(ポール・マクガン)と暮らしていた。その二人の前にテレンスが現われ、嫉妬を覚えたバリーはキャロルとテレンスを殺し、自らも生命を絶つ。このような陰惨な事件が起きたことでベネットはジェイソンを託児所にあずけようとするが、二人はいつの間にか本当の親子以上の愛情で結ばれており、ベネットはジェイソンを育てる決心をする。

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