劇場公開日 1985年12月14日

「このアクションを見よ!」ポリス・ストーリー 香港国際警察 とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5このアクションを見よ!

2020年7月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、VOD

笑える

興奮

萌える

香港映画50周年記念作品。「いま香港映画界が総力を結集して贈る<メモリアル・イベント>・・・「オールスター総出演」(チケットより抜粋)

とにかく度肝をぬくアクションの連続。
 しかもジャッキー氏をはじめ、全て生身。CGなどのない、人間業。トム様の生身のアクションもすごいのだけれど、これはまだ1980年代の作品。成龍の名のごとく、勢いが有り余っている頃の作品。
 しかもいかにも”アクションやってますぅ”という様相ではなく、本当に自然にアクションが展開していく。
 その展開にハラハラしつつも笑ってしまう。

ラストのデパートでのアクションも、確か、できたばかりの注目度の高いホットスポットでのロケ。よくデパートが許したなあと思うとともに、その派手さにくらくらしてきた。

エンディングの恒例のNG集を見ると、何度もやり直して練りに練ってのシーンの続出だと思うのだけれど、映画本編だけを見ていると、あまりにも軽々とコミカルにやっているので、手に汗握りながら、ハラハラしながら、鑑賞しているのだけれど、笑いながらも観てしまう。
 なんという身体能力!!!

”正義は勝つ”とか、ジャッキー氏にしかないコメディ的要素が隅々までいきわたっている映画。ストーリーはシリアスで、決してコメディではないのだけれど。

今見ると、ラストのラストはやりすぎ!とも思うのだけれど、中盤の法廷のシーンがあるから…。ブルース・リー氏の映画にも通じる”怒り爆発”なのかな。
 イギリス領だった頃の風俗(ex法廷場面での鬘)や、魔窟と呼ばれた九龍城があった頃。
 その頃も、現地の住民のための法というより、支配層のための法機能。
 そして、今の香港情勢。決して道理が通る世の中ではない。
 そんな世知辛い現実。
世界中、道理がきちんと通る世の中に、現地の人の為の法・行政が機能するようになりますように。

とみいじょん