劇場公開日 1967年3月18日

「正しいことを行うことが幸せな結果にはならない、その虚無感が深い余韻を残します」砲艦サンパブロ あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0正しいことを行うことが幸せな結果にはならない、その虚無感が深い余韻を残します

2019年5月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

マックイーンが主演ですが、娯楽映画ではありません
戦争映画でもありません
カタルシスも得られません
見終わった後に広がるのは暗澹たる重い気分です

しかし3時間強もの大作にもかかわらず、短く感じられるほどなのです
間違いなく名作です

マックイーンの演技力はブリッドを上回るものです

正しいことを行うことが幸せな結果にはならない、その虚無感が深い余韻を残します
主人公も、フレンチーも、艦長も、乗組員も、中国人も、宣教師も
それぞれがみんな正しいと信じることをやるのです
それがこのエンディングを迎えるのです

本作製作の時代のベトナム戦争も、湾岸戦争も、対テロ戦争も、イラク戦争も、恐らくこれからもあるであろう戦争もそうなのでしょう

永遠の生命を持つ映画であると思います

あき240