ベニイ・グッドマン物語

劇場公開日:

解説

「グレン・ミラー物語」のアーロン・ローゼンバーグが製作した音楽伝記映画。「戦略空軍命令」のヴァレンタイン・デイヴィースが脚色・監督し、「もず」のウィリアム・ダニエルスが撮影を担当した。音楽監督は「顔役時代」のジョセフ・ガーシェンソンが当たっているが、演奏指揮はグッドマン自身タクトをとっている。主な出演者とは、米テレビ界のスター、スティーヴ・アレンがベニイ・グッドマンに扮する他、「恐喝の街」のドナ・リード、バータ・ガーステン、ロバート・F・サイモン、ハーバート・アンダーソンなど。特別出演として、トランペットのハリー・ジェームズ、ドラムのジーン・クルーパをはじめライオネル・ハンプトン、ベン・ポラックなど、米ジャズ界のスタープレーヤーが登場する。テクニカラー・1955年作品。

1955年製作/アメリカ
原題:The Benny Goodman Story
配給:ユニヴァーサル
劇場公開日:1956年1月3日

ストーリー

1919年のシカゴ。貧しい洋服屋グッドマンは、少ない収入を割いて、息子のベニイ(デイヴィッド・カスディ)、フレディ、ハリイの3人にシエップ教授の元で音楽を習わせた。16歳になったベニイ(バリー・トルエクス)は、遊覧船の楽士となった。ここでデキシーランド・ジャズで有名なキッド・オーリイ(彼自身)に会い、ジャズに興味を持つようになった。ベニイはやがてベン・ポラック楽団に入った。年月は流れベニイ(スティーヴ・アレン)は故郷シカゴへ戻った。家族との再会も父の自動車事故で、悲しみの雲に蔽われた。ベニイは再びポラック楽団の演奏旅行に出た。ある酒場での演奏中、ベニイは音楽批評家ジョン・ハモンドの妹アリス(ドナ・リード)に会った。ハモンドの援助でポラック楽団はニューヨークへ出た。やがてベニイはジーン・クルーパ、テディ・ウィルソン等と楽団を作り、ラジオに出演した。その間アリスはベニイの求婚を待ち受けていた。だが、身分の距りを考えたベニイは、愛の告白を無理に殺していた。楽団は演奏旅行へ出たが、いずれの都市でも相手は少なかった。1935年8月、幸運の女神はベニイに微笑んだ。ロス・アンジェルスでの演奏は、熱狂的拍手で迎えられた。スイングの誕生である。成功に気をよくしたベニイは、ライオネル・ハンプトン(彼自身)を加えて四重奏団を作った。楽団はニューヨークのパラマウント劇場に出演した聴衆が通路で踊り出すほどの熱狂ぶりがベニイを待っていた。続いてカーネギー・ホールでの演奏があり、アリスはベニイの成功を喜んだが、求婚しない彼に失望していた。しかし、彼女の失意も間もなく消えた。カーネギー・ホールの晴れの舞台で、ベニイはアリスを見詰めながら、2人が常に口ずさんでいた曲を演奏した。メロディはベニイの思いをのせてアリスの胸に快く響いてくるのであった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

5.0ミュージシャン伝記映画

2018年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ライオネル・ハンプトンとのいきなりのセッションが感動的!楽器、特にインプロヴィゼーションを主とした音楽をやっていないと、この感覚はつかめないかもしれないが、これほどまでに表現できているのは素晴らしい。

 ニューオーリンズ・スタイル(楽譜なし)にハマってジャズの世界に入るベニー。船上の楽団で小遣い稼ぎ、20年代不況の中、家族との絆も心暖まる。ジャズのプロとして活躍していたころ、交響楽団との共演をして、アリスが見直してしまう。最初の感動は巡業先での「ワン・オクロック・ジャンプ」で観客を圧倒するところ。ダンスホール支配人もビックリのシーンです。アリスとのロマンスも音楽を通じて愛を深めていくところにプロットの素晴らしさを感じます。アリスにプロポーズするくだりと、カーネギー・ホール初のジャズ演奏がラストで絡み合い、「シング・シング・シング」が・・・母親はアリスに結婚反対の意向を示しているが、アリスの愛情の深さを試していたのでしょうね。He is asking me now.

 クラリネットは影でグッドマン本人が吹き、豪華なゲストミュージシャンの参加で最高に盛り上がります。S・アレンの運指もグッドマンに師事したこともあり違和感がありません。演奏曲目と独奏を書いたパンフレットと客が読み上げることでで曲名とゲスト・ミュージシャンを紹介する手口も憎い演出だ。

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kossy
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