劇場公開日 2020年7月31日

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「夢の中のような不思議な世界観」フェリーニのアマルコルド 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0夢の中のような不思議な世界観

2020年5月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

幸せ

フェリーニ監督作は今回が初めてです。
フェリーニ監督の故郷リミニ地方を舞台にしたある一家の一年の話。
本当に美しく、温かい映画でした。
綿毛が飛ぶと春が来る。
1年間色々あったけれど、最後も綿毛を飛ばして締めたのが素晴らしかったと思います。
炎と魔女、海と船、霧と牛、雪と孔雀。
どのカットも画になります。
登場人物たちも皆非常に個性的でした。
代表的な存在のグラディスカにひどい暴言が飛び交うけれど愛の感じられるチッタの家族、盲目のアコーディオン弾き、たばこ屋の巨乳女。
悪ガキたちもどこか憎めない。
少年たち(もしくは少年のような大人たち)のスケべ的なところもなんだか美しく尊く感じます。
街並みも綺麗でイタリアに行ってみたくなります。
途中まで、戦争の前後の話だということがわからなかったのですが、途中でファシスト党のパレードが街に来るなど、戦争要素も取り入れられていましたが、それを感じさせないイタリア人の明るさ、陽気さが良かったです。
また、いつか観たい映画です。

唐揚げ