劇場公開日 1954年6月22日

波止場(1954)のレビュー・感想・評価

全14件を表示

4.0映画終活シリーズ

2024年2月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

1954年作品
アカデミー賞最優秀作品賞8部門受賞

マーロンブランドっておじいちゃん笑になってからの作品しか知らなかったけど若い時はやんちゃな兄ちゃん的やったんやな
最優秀男優賞おめでとう㊗️

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あきちゃん

4.0古臭いが名作

2024年1月11日
PCから投稿

テーマ明快、白黒クッキリ、いかにも一昔前の価値観ですが、裏返せばわかり易い作品です。ドラマチックよりサスペンスを感じます。

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越後屋

5.0ただ歩く…

2023年7月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

知的

マーロンブランドの、若き日の出世作。
アメリカでも、経済が成長し「格差」が広がり始めた時代。
詳しくはネタバレになるので書けないが
全てを失った主人公が最後に、ただ「歩く…」だけで感動する映画。

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777

5.0沖仲仕の組合

2023年3月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

主人公(マーロン・ブランド)は元プロボクサーで、今は沖仲仕組合のボスに使われている。
頼まれ仕事が殺人事件に関係していたことを知り、思い悩む。
殺された男の妹(エバ・マリー・セイント)と恋仲になり・・・。
アカデミー賞の主要部門を総なめにした傑作です。

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いやよセブン

3.5良かった!!

2022年11月7日
iPhoneアプリから投稿

ある波止場で起きる事件を隠蔽し続けてきたが、
ひとりの男が改心し反撃する話

仕事場で外れものにされている人たちを
教会に集めて説き伏せる神父が良かったですな

幕切もちょうどよくて、
少しの正義感を信じて生きてこう、となります

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JYARI

4.5マーロン・ブランドの瑞々しい演技とエリア・カザンのリアリズムタッチのモンタージュ

2022年6月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、TV地上波

アメリカ映画史に遺る名作である。エリア・カザン作品では「エデンの東」の方が日本での評価も人気も高いけれど、本国では特にマーロン・ブランドの名演が光るこの「波止場」が、カザン監督作品の最高傑作として記録されているようだ。私的な好みからも、ジェームズ・ディーンが素晴らしい「エデンの東」をより評価したいとは思うが、脚本・演出・演技・撮影・音楽と全てが揃った「波止場」も大変優れていることに賛辞を惜しまない。

前作「欲望という名の電車」で悪徳の役だったマーロン・ブランドは、元々は他人の意見に流される思慮の浅いチンピラ男だったが、殺された友人の妹エヴァ・マリー・セイントと恋仲になり、また暴力排除を説くバリー神父カール・マルデンの後押しのお蔭で次第に正義感を持ち勇敢さを身に付ける男らしい成長を見せて、最終的には悪を倒す模範的青年テリーを熱演している。その演技の瑞々しさと安定感と巧さは、アカデミー賞受賞を当然とする。このようなブランドの演技こそ、アカデミー賞に相応しいとまで言い切れるくらいの輝きであった。カザン監督の的確な演技指導も窺える。

その意味で感心したのが、リー・J・コップ扮するギャングのボス ジョニーの描かれ方だった。如何にも悪い奴といった強調した単純な作為ではなく、極ありふれたワルのリアリティーで描かれている。これがブランドの演技を更に自然なものにしている。原作は実際の事件を基に創作されたものだという。舞台演出でも名が高いカザン監督は一つ一つのシーンを丁寧に積み重ねて、ロケーション撮影の特質を生かし、全体としてはリアリズムタッチで纏め上げている。兄チャーリーが殺されたことから復讐に燃えるテリーが、正義を貫くことと自分の生きる道を見つけた行動に変化していく段階をラストに向って盛り上げる演出も素晴らしい。テリーとジョニーの闘いを、ただ黙って見詰める労働者のワンショットの緊迫感。そして、血みどろになったテリーが、労働者たちの前を進み職場へ向かうシーン。背後からテリーの下半身だけと職場の入口を映したショットのカメラワークの斬新さ。ここには映画らしいモンタージュの効果が発揮されている。
演出と演技の密度の高さ、ドキュメンタリータッチを生かしたところとモンタージュの工夫と、美点を挙げればきりがない。「欲望という名の電車」の演劇映画とはコンセプトを異にして、ここには映画の魅力が溢れている。上記のブランド、セイント、マルデン、コップに加えてロッド・スタイガーの好演と、ボリス・カウフマンの撮影、レナード・バーンスタインの音楽も明記しなくてはならない。

  1976年  10月30日  早稲田松竹

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Gustav

4.0つまるところ暴力しかない絶望

2022年3月12日
iPhoneアプリから投稿

『欲望という名の電車(1947)』に続き、ホモソーシャルの残酷さと愚かしさを映画の表現語彙で巧みに描き出した怪作。

主人公テリーは「元プロボクサー」という暴力表象と「ハト飼い」という反暴力表象の間を彷徨する迷い人。しかしイディという女性やバリー神父との交感を通じて少しずつマッチョイズムの空虚さを自覚していく。

テリーは波止場仕事の不法占拠者でありホモソーシャルの牙城でもあるギャング集団に反旗を翻す。もちろん暴力を振るうのではなく、正式な法廷でギャングたちに不利になるような証言を行った。

しかしこのことによって彼は波止場の仕事仲間の男たちからハブられてしまう。「法廷で証言なんてお前女々しくてダセーな」といった感じ。人員点呼でテリーだけが名前を呼んでもらえないシーンはいかにもホモソーシャル特有の湿っぽい悪意が感じられた。

このあとテリーはギャングに最終決戦を挑むことになるのだが、彼はギャングからの攻撃に応戦する形で結局暴力を振るってしまう。思えば反暴力の表象であるハトをギャングたちに皆殺しにされてしまった時点で、彼は否応なく暴力の側に引き下がらざるを得なかったのだろう。拳を振るいながらも苦虫を噛み潰したような表情のテリーが不憫でならなかった。

ギャングとの決闘の末、テリーはノックアウトさせられてしまう。しかしそれを見ていた仕事仲間たちはテリーの勇気に鼓舞され、ギャングへの反感を強めていく。ホモソーシャルの暴力性を知らしめるためには結局のところ暴力に頼らざるを得ない、という皮肉なジレンマだ。

物語はテリーとその仕事仲間たちがギャングの制止を振り切って波止場のガレージの中に消えていくところで幕を閉じるが、神父が言うように「本当の戦いはこれから」なのだと思うと手放しには喜べない。『欲望という名の電車』よりはいくぶんか希望のある終わり方だったが…

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因果

4.0【恥ずかしながら、エリア・カザン監督を知った映画。若きマーロン・ブランドの漢気ある姿も佳き作品である。】

2022年1月13日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

幸せ

ー 年代的に、マーロン・ブランドと言えば、「ゴッド・ファーザー」であり、「地獄の黙示録」である。
  で、今作。
  若いが、決してハンサムではないマーロン・ブランドが元ボクサーとして、賭け試合にわざと負けた事を屈託としつつ、波止場を仕切るギャング、ジョニーに兄を通じて間接的に協力している様が前半は描かれる。
  だが、彼が間接的に殺してしまったジョーイの妹、イディと出会う事で、彼の荒んだ心は、徐々に浄化されていく・・。-

◆感想

 ・まずは、若き日のマーロン・ブランドを観れた事で満足である。
 決して美男では無い彼が、元ボクサーのテリーを演じる姿。
 そして、徐々にギャング、ジョニーに支配されていた、波止場に流れる
  ”見ざる、言わざる、聞かず”
  の風潮に風穴を開けて行く姿。

 ・ジョニーの報復は凄惨を極めるが、テリーは屈せずに、恋心を抱くイディへの想いもあり、過去を清算しようと、奮闘する姿。

<現在、観賞するとストーリーは粗いが、軸は全くブレておらず、鑑賞側には響くものを持った作品である。
 少しづつエリア・カザン監督作品を観て行こうと思った映画でもある。>

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NOBU

4.0力強い人情劇

2019年1月1日
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鑑賞方法:DVD/BD

過去の名作は映画の基本がしっかりしている。力強い脚本と芝居、絵の強さ。たぶん「ロッキー」とかに影響を与えてるんだろうなぁ。

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ドラゴンミズホ

4.0ハリウッド・テン

2018年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 「仲間は絶対に売らない」という台詞がカザン自身の赤狩り事件にも絡んでしまい、考えさせられてしまう。

 ブランドがボクサーくずれの雰囲気を見事に演じています。10までしか数えられない等のちょっと笑える会話もあったりして、社会派ドラマとして真面目一本じゃなくメリハリを利かせていると感じました。古典的名画なので文句は言えませんが、法廷での表情と、イディに告白する心理変化がイマイチつかめなかった。

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kossy

5.0カザン監督らしい社会派ドラマ

2018年8月20日
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無駄の無い脚本、白黒の特性を活かした深みのある映像、バーンスタインの音楽も重厚、何より役者達が皆素晴らしい演技を見せてくれる
エキストラに動員された波止場の港湾労働者=日本風に言えば沖仲仕達の人相風体や表情が本物だけに、ロケ地のNYのハドソン川の対岸ホーボーケンの殺伐とした空気感を見事に伝えてくれる

主人公のマーロンブランドと兄役のロッドスタイナーのタクシーでの対話シーンは名演技とはこの事だ!という凄さ

ヒロインも役設定にピッタリ
彼女にモーションをかけるマーロンブランドの演技がまた素晴らしい

見応えのある名作です

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あき240

3.5闘わない処世術はない

2018年1月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

興奮

勝ち組、負け組と一時、言われたが、仕事で成功し結婚し子供を持っても、倒産、離婚、子が問題を起こす等、その先、何があるか分からない。「負け犬」も、集団に属していないだけで、能力も収入等も劣らない。本作は、負け組、負け犬とは、正しい事をしない者であると示唆する。悪も巧妙で恐ろしいが、正しい事をしていないという意味で既に負けている。

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ひろち

3.0若かりし頃のマーロン・ブランド見たさに鑑賞。ストーリーにも今ひとつ...

2016年3月4日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

若かりし頃のマーロン・ブランド見たさに鑑賞。ストーリーにも今ひとつ乗れず有名な作品だがあまり魅力は感じなかった。屈性した感情表現はジェームズ・ディーンの方がはるかに良いと思う。

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tsumumiki

3.0この時代の深刻な社会問題が提起される

2013年11月26日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

知的

難しい

総合60点 ( ストーリー:75点|キャスト:65点|演出:60点|ビジュアル:60点|音楽:60点 )

 波止場の全てを仕切る悪の親玉がいるが、この時代ならば本当にそのようなことが普通にありそう。搾取される労働者と、彼らの存在の上に成り立つ働かないのに裕福な既得権益層があり、社会問題の提起も含めて面白い主題だった。ボン・ジョビの名曲「livin' on a prayer」の歌詞を思い出す。やはり強大で凶暴な組織に逆らうのは怖いものだ。既得権益層に逆らうということは、本来は搾取されている側の労働者仲間から見放されるということだから味方がいないのは辛い。若いころに最初に観たときはそうでもなかったが、このような状況がわかるようになるとその深刻さが理解できる。
 だが制作年が古いこともあって、演出が古くてあまり迫力がないのだ。人を殺す部面も殴りあう場面も悪い奴らが凄む場面も、現代の映画からみると弱い。唯一、タクシーの中の兄弟の会話は悪くなかった。たくさんの賞をとった有名作なのは知っているのだが、それほど面白いと思ったわけではない。同じ原作で再映画化すればずいぶんと良くなると思う。

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Cape God