劇場公開日 1959年7月7日

「 反ナチ、反ソ連の組織の中で冷静だったはずのマチェック。どちらにこ...」灰とダイヤモンド kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 反ナチ、反ソ連の組織の中で冷静だったはずのマチェック。どちらにこ...

2018年11月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 反ナチ、反ソ連の組織の中で冷静だったはずのマチェック。どちらにころんでも帝国主義国家の支配下に置かれるという状況下では、何が正しいかさえもわからないし、とにかくテロ組織に入れば居心地が良かったのであろう。戦争終結という知らせに戸惑いながらも、工場で罪もない二人を誤殺してしまったと知ったときもクールだった。

 「生き方を変えたい」と苦悩する余裕などなかった地下活動時代。ようやく人間らしく生きる目的を見出せるきっかけを生んだのはクリスティーナの出現だ。いつの時代も、若者の心を変えるのは恋なのか・・・

 終盤で、目的を果たしたときの花火の美しさとゴミ捨て場での凄惨な死・・・まさしく灰とダイアモンドを表現しているのだが、どことなく日本のヤクザ映画にも通ずるものがあると感じてしまった。この映画だけでは高評価できず、3部作全てを観たくなった。

kossy