灰色の服を着た男

劇場公開日:

解説

「エジプト人」のダリル・F・ザナック製作になるスローン・ウィルスのベストセラー小説の映画化。監督・脚色は「夜の人々(1954)」のナナリー・ジョンソン。撮影は「回転木馬」のチャールズ・G・クラーク、音楽は「ハリーの災難」のバーナード・ハーマン。主な出演者は「紫の平原」のグレゴリー・ペック、「美わしき想い出」のジェニファー・ジョーンズ、「アレクサンダー大王」のフレドリック・マーチ、「バラの刺青」のマリサ・パヴァン、「スピードに命を賭ける男」のリー・J・コップ、「夜の億万長者(五番街の出来事)」のアン・ハーディング、「恋愛準決勝戦」のキーナン・ウィン、「回転木馬」のジーン・ロックハートなど。

1956年製作/アメリカ
原題:The Man in the Gray Flannel Suit
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1956年7月20日

ストーリー

タマス・ラース(グレゴリー・ペック)はニューヨークの或る財団に勤め年収7000ドル。妻ベッツイ(ジェニファー・ジョーンズ)との間に1男2女がある。ある日タマスは旧友のホーソーンからユナイテッド放送局のPR関係の仕事をしないかと持ちかけられたが、今の勤めで満足していると答えて別れた。その夜タマスは妻とホーソーンから聞いた放送局の仕事について話しているとき、顧問弁護士から電話があった。タマスの祖母が遺した邸宅が抵当に入っており、この際人出に渡すのが得策だというのだ。ところがベッツイは、今の小さな家を売って、その邸に移りたいといい、タマスが戦前持っていた覇気が近頃は無くなったとまで夫の不満をぶちまけた。翌朝、再びホーソーンに会ったタマスは放送局へ入る意志を述べたが、ふと彼は戦争の頃を思い出した。今度の戦争に大尉として北イタリアに出征したタマスは、部下のガーデラ軍曹の引合せでイタリア娘マリア(マリサ・パヴァン)と親しくなり遂にマリアはタマスの子を宿した。ー回想は破れ、タマスは間もなくホーソーンの指示でユナイテッド放送局会長ホプキンス(フレドリック・マーチ)と会い、仕事の打合せをすることになった。タマスの仕事はホプキンス会長の演説草稿を書くことであった。タマスは正式に放送局に入社し、一家も祖母の遺した邸に移ることになったが、祖母の執事をしていたシュルツが邸宅譲渡遺言書を持っていると邸の所有権を主張し始めた。そこでタマスは親しいバーンスティン判事にこの調査を頼んだ。タマスの旧部下ガーデラは偶然にも放送局のエレベーター・ボーイをしていたが彼はタマスにマリアとその子がイタリアで貧乏していると伝えた。思い余ったタマスは遂に一切をベッツイに告白したが、ベッツイはこれを聞くや狂気のように家を飛出し翌朝警察に保護された。タマスはホプキンスの講演旅行の同行も断り妻を迎えに行った。ベッツイもやがて冷静に返り夫妻はバーンスティン判事を訪れマリアに仕送りの手続きをしてもらった。判事は二人の勇気を讃え、執事のシュルツが飛んだ喰わせ者だったことを知らされた。かくてタマスとベッツイの和解は成り、家庭内の悩みも解消した。

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