劇場公開日 1999年9月4日

「ふわふわとした実体のない映画」ノッティングヒルの恋人 うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ふわふわとした実体のない映画

2023年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

私にとって、特別な一本にはなりませんでした。素敵だとは思いますが、どうにも煮え切らない展開が続く、生殺しのラブストーリーです。
大前提として、ヒュー・グラントが美男子で、自信の無い古書店経営者という設定に無理があり過ぎます。この時点で男の目から見た共感はほぼ無くなるんじゃないかと。

反面、ジュリア・ロバーツはハリウッド女優のあるあるを、これでもかと言わんばかりにティピカルに演じており、すごく力が入っているように感じました。女優という仕事の、辛さや厳しさを上手に表現していました。

一度別れてから、一年が過ぎたことを一瞬で見せる演出は素晴らしいショットでした。散歩するヒューのバックグラウンドで、季節が変わり、友人や家族も映り込みながら成功や、別れなどが描かれていて、まるでミュージカルみたいな演出です。

記者会見のシーンは、まるまる「ローマの休日」でしたね。よく考えたらおかしなことだらけですけど。彼女のエージェントがなぜ質問者としてヒューを指名したのかが最大の疑問です。ただの偶然のように映りますが、そんなことあり得るでしょうか?

2018.3.13

うそつきカモメ