ナック

劇場公開日:

解説

アン・ジェリコーの舞台劇をチャールズ・ウッドが脚色、「HELP! 四人はアイドル」のリチャード・レスターが監督した新型のスラプスティック・コメディ。撮影はデイヴィッド・ワトキン、音楽は「007/ゴールドフィンガー」のジョン・バリーが担当した。出演は「蜜の味」のリタ・トゥシンハム、「戦艦デファイアント号の反乱」のレイ・ブルックス、「ナイスガイ・ニューヨーク」のマイケル・クロフォード、ほかにドナル・ドネリー、ウィリアム・デクスターなど。製作はオスカー・リュウェンスティン。“ナック”とは「熟練した技術、うまいやり方、コツ」といった意味があるがここでは、女の子をモノにしたり、カッコいいことをする“コツ”をいう。英、米国ではやった言葉。六五年度カンヌ映画祭グラン・プリを受賞している。

1965年製作/イギリス
原題:The Nack...and how to get it
配給:UA
劇場公開日:1966年2月15日

ストーリー

ロンドン。コリン(M・クロフォード)はあるテラス・ハウスの持ち主。三階を借しているトーレン(R・ブルックス)は若い娘には人気のあるドラマーで、女の子にかけては凄腕〈ナックの持ち主〉で、ひどいときには、彼の部屋には長蛇の訪問客がある。コリンは口惜しい。羨しい。なんとか〈ナック〉をものにしようと悩んだあげく、トーレンと同じ大きなベッドを手に入れようと考えた。一階に越して来たトムの入れ知恵である。鉄屑屋でみつけたベッドはひどい代物。それでも持って帰ろうとする彼等の前に、おかしな田舎娘ナンシー(R・トウシンハム)があらわれた。美人ではないが、女に縁のないコリンにとっては天使、道案内をかって出て車輪つきのベッドを押しはじめた。この作業の面白さから三人は意気投合、家に帰ってきたが、女に目のないトーレンが見逃すはずがない。彼がバイクで連れ出してしまった。スピードによる興奮と陶酔のあまり、田舎娘は失神してしまった。コリンやトムが追いついたとき、突然目を覚すと、「暴行!」と金切り声をあげた。弁解する三人を尻目に「暴行されたワ」と街中に聞える声をはりあげて家に帰り、腰を据えてしまった。トーレンがデートに出かけたあと、コリンはなんとか彼女の感違いを正そうと一生懸命。トーレンの方はどうしたわけか、すべての女性から爪はじき。トボトボ家に帰ってみると、どう風向きが変ったのか、コリンとナンシーがお熱い夫婦きどり。どうやら〈ナック〉とは、誠実な愛情をいうものらしい。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第23回 ゴールデングローブ賞(1966年)

ノミネート

最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) リタ・トゥシンハム

第18回 カンヌ国際映画祭(1965年)

受賞

グランプリ リチャード・レスター
フランス映画高等技術委員会 特別表彰 リチャード・レスター

出品

出品作品 リチャード・レスター
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映画レビュー

1.5古めかしいドタバタだが

2022年11月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

これが1966年当時のイギリスではおしゃれな映画だったのだろうか。
ほとんど面白くなかった。

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arlecchino

2.0オシャレなの?

2022年6月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ナックは昔から観たかった映画だ。
映画評はオシャレだとかスタイリッシュとかばっかで内容に触れたものは無かったけど、ビートルズ映画で有名なリチャード・レスター監督作品だし、カンヌは取ってるし、、、やっと観れたよ。

書くほどの内容が無かったな。60年代のオシャレな格好をした若者がつくるスラップスティックコメディといったところ。そして僕はこのイギリス的なドタバタ劇と相性が悪い。ベッドでロンドンの街を移動したら面白いんじゃね?って思ったんだろうけど、あんまり面白くないよ。面白い画ではあるけど、長続きはしない。プロモーションビデオとかでオシャレな音楽のバックで流れてると良いかも。スクーターとの追いかけっことかもPVレベルですね。
エンディングのタイトルバックで劇中のカットを振り返るんだけど、これは確かにオシャレと言うしかない出来栄え。
てな訳で、こんな短いレビューで何回オシャレって言ってんだ的映画でした。

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SUZ

4.0ビートルズ

2021年2月10日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 knack・・・女をモノにする。そんなことがどうでもよくなるスタイリッシュな白黒映像。くず鉄屋からアパートまでベッドを運ぶシーンが面白い。

 大人の価値観と、当時の若者の姿が交差する。徴兵制復活や体罰を復活させるという復古主義にはついていけない。乱れた若者文化もそれほど感じられないが、サイケデリックな時代の前夜なのだろうか、モッズファッションなどビートルズが流行した時代を感じさせる。監督はビートルズ主演の『ビートルズがやってくるヤァヤァヤァ』と『ヘルプ』をも撮った人だ。

 ナンシーと仲良くなりかけたのに、プレイボーイのトーレンに取られそうになり、追いかける二人。ポップな映像表現なのに焦る二人の心が伝わってくる。

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kossy
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