劇場公開日 1966年6月18日

「時代に翻弄されながらも自分の信念に従って生き抜いた男の人生に心打たれた…」ドクトル・ジバゴ(1965) 瑞さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5時代に翻弄されながらも自分の信念に従って生き抜いた男の人生に心打たれた…

2020年5月14日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

知的

デビッド・リーン作品は長尺が多くて、なかなかテレビでは放映されない。まして、この作品は本当に久々の放映だった。このコロナ禍の中、映画館で映画が観られない状況で、たとえテレビとはいえ、観られたことは望外の喜びだった。彼の作品では『アラビアのロレンス』がベストだろうが、政治的な難しさがあるそれより、私はジバゴの方が好きだ。久しぶりに観直して、自分の記憶と違ったことに気づいた。もっとメロドラマかと思っていたが、第一次世界大戦やロシア革命も背景に描かれている。もちろんラーラとの愛が主軸だが、彼の弱者への優しさに心惹かれた。医学生の時も研究者は目指さず、開業医を志したところにも現れていると思う。ラーラとの出会いは最悪ながら、それでも彼女を愛した彼の懐の深さ。長い作品なので、録画した映像を少しずつ楽しみながら観たが、観終わった後も何日も感動に浸っている。

瑞