劇場公開日 1996年6月29日

12モンキーズのレビュー・感想・評価

全71件中、1~20件目を表示

4.0改めて見つめると、至るところにギリアム流の趣向がぎっしり

2018年12月28日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

興奮

あのタンゴが鳴り響くと、我々の頭にはすぐさま地球崩壊後の暗雲たる情景が広がっていく。救いのない未来絵図を独特のビジュアルとシニカルなタッチで描き出すのは奇才テリー・ギリアムのお家芸。だが、本作はそうやってギリアム臭を充満させながらも、企画そのものは彼とは別のところで始動してきた。つまりギリアムにしてみれば他人の企画に乗っかる形でスタートした作品なのだ。そのため強烈なギリアム色を欲する人には物足りないだろうが、クオリティ面で言うと極めてバランスのとれた名作に仕上がっている。ギリアムはこれくらいの距離感の方がうまく映画と間向かえるのかも。『ラ・ジュテ』の要素のみならず『めまい』から得たものも大きく、ラスト近くにはあからさまな目配せが用意されているのも楽しい。観客もこうして時間と距離を隔てて再見することで作品内に埋め込まれた趣向を俯瞰して享受できるのかもしれない。いわば一粒で二度美味しい良作だ。

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牛津厚信

4.5SFとしての純度の高さ

2024年3月21日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

興奮

先日観た本作の元となった『ラ・ジュテ』に続き、テリー・ギリアム流の解釈で文字通り"面白おかしい"サンペンススリラーとしてのSFになっていて素晴らしかった。
約2時間のなかにタイムトラベルの時間の流れに混乱することの心地よさが多分にあり、2035年の美術、ビジュアルもコテコテで外連味たっぷりで観ていて楽しい。一方、展開とその設定には緊迫感、緊張感がありハラハラする。ラストは予想できつつ後味悪くない、けど哀しさの漂う良いものだった。

俳優陣もぴったりで素晴らしい演技。ただ、やっぱりブルース・ウィリスはヅラを被ると面白すぎる。

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ezio

4.5いつまでも心に残り続ける12匹の猿

2024年3月12日
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鑑賞方法:VOD

「12モンキーズ」は公開時に観ているはずなのだが、全く覚えていなかった。何やら今をときめく(当時)ブラッド・ピットが出演していると聞き及び、事前知識ゼロで観に行った、という些末な事は覚えているが、肝心の映画の方は事前知識ゼロが災いして理解が及ばなかったのだろう。
今観るとものすごく自分好みの映画だったことに軽く衝撃を覚えた。むしろ、なんで今このレベルのSFサスペンス・ミステリーが作れないのか、疑問に思うほど面白かった。
こんなん、未来世紀ブラジルでシャッターアイランドなメメントじゃん!

時を経て興味深いのは、未来の世界描写。テリー・ギリアム感と言えばそれまでかもしれないが、最近のSF映画ではまずお目にかかれないスチーム・パンクっぽさが一周回って新しい気さえするし、なんだかオシャレ。
そして漂うディストピア感。まぁ主人公は囚人なので当たり前かもなんだけど。
現代パートでも、画面に映るのは落書きだらけのダウンタウンだったり、やたら混雑した精神病院だったり、廃墟になった映画館だったり世界の全てが小汚くて幸せとは程遠い感じなのが良いんだよね。
つまり「今生きてるところに美点なんてなにもない」雰囲気が漂ってるところ。それが「もっと良い世界」への渇望に繋がっていくのかなと思う。
ジェームズが逃げ出そうとしたことも、勿論そうなんだけど、ジェフリーが画策したことの根拠も、そこにあるような気がする。

この映画は観終わったら「あれは何だったんだ?」とか「これってこういう事?」とか、色々整理していくのが面白いので、観たヤツ一人一人の解釈があって良い。
ただ1つ、私が感じたのは「何もかも明瞭に理解してスッキリする必要はない」ってこと。意味不明なことも、心に引っかかる色々なシーンも含めて、いつまでも「アレは一体何だったんだ?」と思えるほど心に残る映画はそうそうない。
むしろ何で公開時の私はそう思わなかったのか?それが「12モンキーズ」最大の謎だ。

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つとみ

4.0監督の世界観に好き嫌いは有るかも知れないが、そういう映画なのだと思えば楽しめるはず。

2023年9月2日
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すでにスターの仲間入りをしていたブルース・ウィリスは、この映画では捜索者・操り人形であり、自分の記憶の中の謎に迫る役どころ。相変わらず汗まみれ、泥だらけの苦労の連続で違和感はないが、今回はスーパー・ヒーローではなく、時に怯え、悩み、手探りで真実を掴もうとする男の役で、その「求める」悲壮感は一見の価値はあると思う。

一方、まだ客を呼べる俳優だと認めてもらっていないブラッド・ピットは、本当に変で妙な役を与えられたが、物語の鍵となる行動をしているから注意。この映画のブラピを好きになれない人もいるのも事実だが、「セブン」と同じ年に公開された1995年は、ブラピにとって良い年なのかも知れない。

テリー・ギリアム監督の世界は
必ず味のある映像を見せてくれる。
だから気になってしまう。

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星組

3.5今となっては少し陳腐だが狂気さが味を出している

2023年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

プロット展開としては、複雑なタイムトラベル系の作品は世にたくさんあるので、いま見ると陳腐に感じてしまう。当然映像も当時のものなので古くさい感じがある。

それでもこの作品で退屈しなかったのは、要所要所にある狂気的な演出だろう。ブラピ演じるジェフリーのようなわかりやすい狂人だけでなく、タイムトラベルで頭が混乱しているジェームズの様子もおかしいし、キャサリンだって、拉致られた側なのになんか飄々としているというか。他にもたくさん「なんかちょっと変」な演出がたくさんあり、こうした狂気じみた感じと(上映当時からすると)斬新なプロット展開が熱狂的なファンを作ったのかなと思いました。

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にち

4.5動物が檻から放たれ街を走っていく光景が忘れられない

2023年7月16日
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鑑賞方法:VOD

ブラピは狂っている
人類が殆ど滅亡した未来から来るブルースが物語自体を妄想と否定する
止められず死にゆく彼を見ているのも幼き自分に眩暈する

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すぅ

4.0ブラピが

2023年1月9日
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レベル違いの演技で輝いてました!!
話しも面白かったです。
僕的にはこれ以上話しを複雑にされるとついていけないっていうギリギリでした。

ブルースウィリスとブラピのお尻が観れるのはこれだけ!!

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もひょもひょ

5.0ブルース・ウィリスの全盛期、 ブラッド・ピットは今ほどかっこよくない。 マデリーン・ストウ(38才)が美しい。 前半はちょっとわかりにくくて我慢が必要かもしれないが、 後半から面白くなるから大丈夫。

2023年1月2日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

萌える

動画配信で映画「12モンキーズ」を見た。

劇場公開日:1996年6月29日

1995年製作/130分/アメリカ
原題:12 Monkeys
配給:松竹富士

ブルース・ウィリス
マデリーン・ストー
ブラッド・ピット
クリストファー・プラマー
デヴィッド・モース

21世紀初頭、
全世界に蔓延したウイルスによって、
人類は絶滅の危機に瀕していた。

新型コロナウイルスかなと思ってちょっとドキドキした。

2035年、科学者グループは
囚人ジェームズ・コール(ブルース・ウィリス)を過去に送った。

ウイルスの原因を取り除くためだった。

囚人を1996年に送ったつもりが実際は1990年だったとか、
脚本が面白い。

たぶんブルース・ウィリスの全盛期で、
ブラッド・ピットは今ほどかっこよくない。
マデリーン・ストウ(38才)が美しい。

前半はちょっとわかりにくくて我慢が必要かもしれないが、
後半から面白くなるから大丈夫。

満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。

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ドン・チャック

3.0予言の秘密

2022年9月20日
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鑑賞方法:VOD
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SpicaM

5.0映画力に満ち溢れた怪作

2022年9月17日
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鑑賞方法:VOD
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加藤プリン

4.07割理解でも面白い

2022年9月10日
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話が現在過去未来を行ったり来たりするので初見で完全把握は難しいですが、7割くらいは理解できますのでそれでも十分楽しめます。
未来の科学者シーンは博士の異常な愛情の影響大です。テンポのよさ、やたら流れる小ばかにしたアコーディオンの間奏、ブラピの気チガイ演技が見ものです。

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越後屋

3.0独特な感じ。クラシック的な感じも雰囲気が出ている。 展開についてい...

2022年6月19日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

独特な感じ。クラシック的な感じも雰囲気が出ている。
展開についていくのが大変だけど、先が気になってしまう。
みんな狂ってる感とブルース・ウィリスも常に辛そうで、ちょっと疲れました(笑)

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よっしー

3.0途中まで良かった

2022年6月19日
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演技も自然で、途中まで良かったが
最後は尻切れトンボ感

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asa89

4.0張り巡らされた無数の伏線、その複雑さがクセになる

2022年2月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

初めて鑑賞した後は少しモヤモヤ、なんとなく納得できずっていうのが素直な感想。だけど2回目、3回目と何度も観るうちにその考えはガラッと変わった。
作品と向き合うたびに新たな発見ができ、独特な世界観に酔いしれる。数多くの伏線が張られ、しっかり見入ってなければ比較的難易度高めな感じなのかなと個人的には思う。完璧な伏線の何とも言えない絶妙な複雑さがクセになる。それらが観客に何を伝えたいのか理解できた時、この作品の本質を心の底から楽しむことができるだろう。
またテリー・ギリアムの鬼才っぷりにも驚かされる。終始作品が放つ世界観に圧倒され、本編とエンドロールの不一致さにいい違和感を覚えるのもまた面白いところ。

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しゃい

2.5There's no right, there's no wrong,

2021年12月2日
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鑑賞方法:VOD
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shimeji's list

5.0散りばめられたヒントの絶妙

2021年10月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

公開当時劇場で鑑賞したものを、再鑑賞する。

未来と過去を行き来する主人公。
タイムトラベルの中で謎を解いてゆく、という二重構造がかなり複雑な物語ながら
すんなり頭に入って来る超絶テクニック構成。
この、要所要所にヒントをのぞかせなつつも、
明かされ、つじつまがあった時、鑑賞者に「あれか!」
と思わせる見せ方がとにかく上手くて震える。
のせられて物語にのめり込めば、噛み合ったとき立つ鳥肌はもう格別だ。
そのためのミスリードの効き具合も凄まじい。

前半、ブルースウィリス演じる主人公が妄想に憑りつかれた変人のように描写されるが、
後半では女医のヒロインがそのように描かれ、主人公がマトモに見えてくる辺りも
事態のひっ迫感をあおり、引き付けられた。

公開当時はあのラストに、主人公はミッションに失敗したのだ、
と愕然として劇場を出たが
今回、見てみるともしや、その失敗を経てさらに送られて来た人が?
と思える描写があり、しかしそこでカットアウトされるところから、
なおさらエンドロールに深みを感じることができた。

しかしうまい。
シナリオとその構成に乾杯。

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N.river

4.5キャサリンの微笑み

Kさん
2021年9月9日
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K

3.5伏線が複雑すぎてスッキリしない…

2021年8月4日
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鑑賞方法:VOD

きっと観る人によって解釈が分かれるエンディングですね。人類への警鐘のみなのか、伏線を回収させた最後の最後に解けない謎を残したのか?
ブラピのキレ具合も特筆モノでした。

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Iwarenkon

2.5サブカル

2021年5月30日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

映画としてのストーリーをみるとどうかな?と。なんだかわかりにくいし演出、オドロオドロした演出、ブラピの演技(自分的には?)でもたせる、サブカル映画。

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ho

3.5何て贅沢なミスディレクション。

2021年5月11日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

難しい

ブラッド・ピットの圧倒的な演技力に、冒頭からいきなり全部持っていかれる。アカデミー助演男優賞の怪演は必見。

タイムループを度々繰り返すので、何が本当なのか、何が現実なのか、数多の伏線もあり、なかなか頭の整理がつかない。

四半世紀近い昔にパンデミックを題材に、パニック映画にせず、まさかのサスペンス映画に。新型コロナを予言したかと思うくらいの設定と、その世界観に驚かされる。

未来(という現在)を救う為に、過去に挑むのだが、未来を変えるのが目的ではないのが秀逸。ドラゴンボールのトランクスに近いタイムループ。設定は非常に興味深いが、2035年の地下世界、地上の描写、もう少し時間をかけても良かった。未来での危機が希薄かつ独特過ぎてしまったか。

違和感と不安を煽る音楽、演出は素晴らしく、そこにルイ・アームストロングの名曲が、最後に沁み入る懐古的な感覚はとても心地良い。

ラスト30分には賛否分かれているが、現実はリセットは出来ない。思い込みの怖さ、各々が持つ正義と常識、
考えさせられるラストのワンシーン。スッキリするエンディングではないので、ハッピーエンドに期待はせずに。

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アル