ドゥーム・ジェネレーション

劇場公開日:

解説

殺人に引き込まれた三人の男女の、奇妙な三角関係と彼らの逃避行を描く異色ロードムービー。クィアー・フィルム(同性愛映画)の第一人者とされるグレッグ・アラキが、初めてメジャー資本(仏UGC)からの出資を受けた“ヘテロセクシャル(異性愛)ムーヴィー”、製作はアラキの前作「トータリー・ファックト・アップ」に引き続きアンドレア・スパーリングとアラキ自身が担当し、エグゼクティヴ・プロデューサーはニコル・アルビブ、パスカル・コーシュトゥー、グレゴリア・ソルラ、UGCからのプロデューサーはジム・スタークとシェリー・サーピン。アラキは初の35ミリ作品にあたって撮影はジム・ファーリーに任せているが、脚本と編集は例によって自ら担当している。美術はテレーズ・デプレス、衣裳はキャサリン・クーパー=トマン。出演は「トータリー・ファックト・アップ」のジェームズ・デュヴァル、CMモデルなどを経てこれがデビューとなるローズ・マクガワンほか。

1995年製作/フランス・アメリカ合作
原題:The Doom Generation
配給:アミューズ
劇場公開日:1996年7月6日

ストーリー

10代後半のカップル、ジョーダン (ジェームズ・デュヴァル) とエイミー(ローズ・マクガワン)は若者たちが集まる頽廃的なクラブの駐車場で、数人の男に暴行されていた男を助ける。グゼイヴィア(ジョナサン・シャーチ)と名乗る彼にジョーダンは親しみを感じ、頭文字のXと呼ぶことにするが、エイミーはその野卑な態度に我慢ならず車から追い出す。コンビニで夜食を食べていたジョーダンとエイミーに、韓国人の店長が突然銃を向けた。そこに駆け込んできたXが店長に飛びかかり、乱闘のなか大きな包丁を持って乱入した店長の妻が謝って夫の首を飛ばす。首はそのままずっと喋りつづけていた。三人がファーストフードのドライブスルーに行くと、店員の男がエイミーを昔の恋人だと言い張って銃を撃ってくる。三人はモーテルに泊まる。ジョーダンとエイミーは浴室で初めてのセックスをする。それを見て自慰をするX。ジョーダンはXに魅かれている。ジョーダンが寝ている間にXはエイミーを車に連れ込んでセックスをする。そこにドライブスルーの男が乱入し、Xは彼を殺す。こうして三人の妙な三角関係に結ばれた逃避行が始まった。エイミーは行く先々で男に昔の恋人だと言われ、命を狙われてはXとジョーダンに助けられる。ジョーダンはエイミーとXの関係を知るが、そのまま受け入れる。ある街のレコード店で極右風の青年に例のごとくからまれたあと、三人はホテルがないので廃屋の倉庫に泊まる。二人は最初は交互にエイミーを抱くが、エイミーがトイレに言っているあいだ二人だけで話しているうちに同時に彼女とセックスしようと言いだす。その二人を昼間の極右の青年たちが“ホモ退治”で襲撃し、ジョーダンはペニスを切られて殺される。翌日、呆然としたまま車を走らせるエイミーとXがいた。

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