追跡者(1970)

劇場公開日:

解説

人間性を忘れ、法に身を捧げて非情に生きてきた保安官が、一瞬見せるすらぎへの眼差し--。スタッフが全部イギリス人、キャストはすべてアメリカ人で構成された西部劇。製作・監督は「脱走山脈」のマイケル・ウィナー、脚本はジェラルド・ウィルソン、撮影はボブ・ペインター、音楽はジェリー・フィールディングがそれぞれ担当。出演は「バルデツが来た」のバート・ランカスター、「ワイルドバンチ」のロバート・ライアン、「マッケンナの黄金」のリー・J・コッブ、「さすらいの大空」のシェリー・ノース。他にジョセフ・ワイズマン、ロバート・デュヴァル、アルバート・サルミ、J・D・キャノン、ジョン・マクギバーなど。デラックスカラー、ビスタサイズ。1970年作品。

1970年製作/99分/アメリカ
原題:Lawman
配給:ユナイト
劇場公開日:1971年

ストーリー

ニュー・メキシコ州サバスの町の大牧場主ビンセント・ブロンソン(リー・J・コッブ)は苦り切っていた。この春、牛を輸送して行ったとき、牧童たちがバノックの町で酔って暴れ回り、1人の老人を殺してしまい、バノックの保安官ジェレド・マドックス(バート・ランカスター)がブロンソンら7人の逮捕状を手に引き渡しを要求してきたのだ。サバスの保安官コットン・ライアン(ロバート・ライアン)は今は平穏な生活を望み、ブロンソン中心のこの町に波風を立てないよう、マドックスを説得しようとした。法律一本槍のマドックスに交渉も買収もなかった。ただ引き渡しを要求するのだった。ブロンソンも今は拳銃で我意を通せる時代ではないと、血気にはやる牧童たちをたしなめた。ブロンソンが息子同様に可愛がっているステンバウ(アルバート・サルミ)は、すでにマドックスに倒された友人のコーマンの仇と決闘を挑み、大通りにその長身を這わせた。ステンバウの死にブロンソンは逆上した。また町の人々もその非情なマドックスのやり口に敵意を燃やし、結束した。しかし、そんなことでひるむマドックスではない。昔の恋人ローラ(シェリー・ノース)が突然訪ねてきて、自分の夫がその7人のうちの1人であるが、見逃してほしいと懇願しても冷たくはねのけ、逃げたアダムス(ロバート・デュヴァル)とローラの夫プライス(J・D・キャノン)を追った。アダムスを逮捕し、傷ついた彼を連れてサバスに帰る途中、ローラの家に寄ったマドックスは、ローラの強い愛に、一瞬自分の歩んできた荒涼たる人生を振り返ざるを得なかった。「後家作り」と渾名される人を許さない非情な人マドックスを支えてきた法律とは、こんなにも血なまぐさく、苛酷で憎悪に満ちたものであったのか。彼はローラとともに人間らしい生活に戻ろうと決心した。しかしもはや遅すぎた。サバスの町にやってきたのは、決闘の構えのブロンソン親子と部下のチョクトー・プライスである。許すことで平和さをとり戻そうと決心していたマドックスは苦笑した。だまし撃ちを警戒して昔の友人ルカス(ジョセフ・ワイズマン)が四方に眼を配り、マドックスは4人に向かって歩を進めた。しかし、マドックスの寛容な心に反してチョクトーの銃は火を吹いた。マドックスは素晴らしい速さで身を翻し、チョクトーを倒すと、ブロンソンの哀願もはねつけて、息子ジェイソンも射ち殺した。恐怖を覚えて逃げるプライスも狙い撃ちで倒した。老いたブロンソンはひざまづいて息子を抱きしめ、乾いた大地に涙を落とした。そして不意に抜いた拳銃を自分の喉に当て、引金を引いた。死んだプライスを抱きしめ、深い悲しみを表わした涙顔のローラに一瞥もくれず、呆然と立ちすくむ人々の中で、ただ1人マドックスは厳然とした態度で去って行った。(ユナイト配給*1時間39分)

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

3.5情無用のマドック

2017年8月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

興奮

牧場主(リー・J・コッブ)に牛耳られてる街に法の執行官(バート・ランカスター)がやってきて、近くの町で起きた殺人事件の容疑者に出頭を命じる。
この町は牧場主の力で成り立っており、老保安官(ロバート・ライアン)は対応に困る。
短気な連中が戦いを挑むが、みんな執行官に殺されてしまう。
町の有力者たちも執行官を煙たがり・・・。
バート・ランカスターがかっこいい。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
いやよセブン
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る