劇場公開日 1982年5月8日

チャタレイ夫人の恋人(1982)のレビュー・感想・評価

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4.0愛のその先の姿を真面目に描いている作品 大人の女性にこそ観て欲しい

2019年1月17日
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シルヴィア・クリステル29歳
エマニエル夫人の主演と監督が再度タッグを組んで製作だけあって、テーマを見事に映像化したと思います

女性の性を真正面から扱うのは同じながら、原作が戦前の古いものであるので、エマニエル夫人と比べるとかなりソフト

原作は1928年英国で出版されるも戦前戦後を通じて発禁
ようやく1960年に出版が許されたもの
日本でも最高裁まで出版を争う事件となるも結局発禁となり、1973年になって初めて無修正で出版されたという曰く付きのもの
果たしてその内容はといえば、今日からみれば何のことのないもの
こんな程度のお話は2時間ドラマやかっての昼メロで幾らでもありそうなものでしかありません

本作ではカメラがソフトフォーカス気味で美しく撮影しています
昔一世を風靡した写真家デビット・ハミルトンのグラビア風のタッチと言えばどれだけ伝わるのか分かりませんが…

シルヴィア・クリステルの美しいピンクの裸体はもちろんですが、男性の裸体が男の目から見ても美しく撮られています

主人公のチャタレイ夫人の夢にでる走り去る白馬の逞しい尻の筋肉と、素っ裸で水浴びをする愛人となる森番の引き締まった尻や背中の筋肉との対比で性への衝動が繋がっていくシーンや、
夫人を組敷き、彼女の足を広げた所にある男の逞しい尻の筋肉のシーン
これらの密やかな肉体関係のシーンも決して扇情的なものではありません
初めての夜通しの密会での性交のあとの夫人の裸体をカスミ草とリンドウの花で、髪、胸、腹、下腹部と飾っていくシーンは特に甘やかで芸術的ですらあります

人は肉体を持つ生き物であり、男と女がいる以上
そこには性があり、愛と性は不可分なはずです
本作は愛のその先の姿を真面目に描いていると思います
大人の女性にこそ観て頂きたいと思います

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あき240