ダイヤモンドの犬たち

劇場公開日:1976年9月4日

解説

難攻不落のダイヤモンド地下金庫を襲撃する5人組と受けて立つ警備隊ボスとの対決を描いたアクション映画。製作はナット・ワックスバーガーとパトリック・ワックスバーガー、監督はヴァル・ゲスト、脚本はヴァル・ゲストとマイケル・ウインダーとジェラルド・サンドフォード、撮影はデイヴィッド・ミリン、音楽はジョルジュ・ガルバランツがそれぞれ担当。出演はピーター・フォンダ、テリー・サヴァラス、クリストファー・リー、ヒュー・オブライエン、O・J・シンプソン、モード・アダムスなど。

1975年製作/アメリカ・イギリス合作
原題または英題:The Diamond Mercenaries
配給:東映洋画
劇場公開日:1976年9月4日

あらすじ

世界有数のダイヤモンド会社として知られるシンジケーテッド・ダイヤモンド・コーポレーションの集積所は、南西アフリカの広大な砂漠にあって、その警備は厳重で、特に巨額のダイヤモンドが眠る地下金庫には、完璧に警備装置が二重三重にセットされていた。この地下金庫の警備隊に勤務する副隊長マイク・ブラッドリー(ピーター・フォンダ)は、ある日、隊長のネルソンから、街に潜伏してダイヤモンドの強奪を狙っているプロの5人組の計画を自ら囮になって未然に防ぐことを命令された。ネルソンの計画は、まずブラッドリーに会社のダイヤを盗ませ、それを土産がわりにして、ダイヤモンド強奪グループの仲間入りをさせようとするものだった。この計画はこの2人しか知らない秘密計画だった。やがて、ダイヤを盗み出したブラッドリーはそのダイヤを安物のネックレスにつなぎあわせて愛人のクレア(モード・アダムス)にプレゼントした。だが、そこにダイヤモンド・コーポレーション本社の警備本部長ウェッブ(テリー・サヴァラス)が現われ、クレアのネックレスから本物のダイヤをつまみ出した。うまくその場を逃げたブラッドリーに、事の一部始終を見ていたダイヤモンド強奪グループが仲間に入るようにすすめた。するとブラッドリーは、以前からダイヤを盗むことを計画していた事を彼らに話し、自らリーダーとなって計画をおしすすめることにした。早速、ブラッドリーは、仲間の1人をダイヤモンド工場の労務者として潜入させ、残る5人は、地下金庫に接近した。そして見事に大量のダイヤモンド強奪に成功した。果てしなく広がる大砂漠。ジープを飛ばして逃げるブラッドリー一味。その後を彼の裏切りで怒るウェッブが隊員を総動員して追った。2人、3人と仲間を射殺されたブラッドリーは、ようやくクレアと合流し、敵のヘリコプターを奪い取って飛び乗った。だが執念で追うウェッブは、長距離ライフルで、ヘリコプターを墜落させるのだった。

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映画レビュー

5.0 「豪華な配役の見せ場がもう少し欲しい点とルパン三世やあのゾンビ映画にも引用された?!活劇面と軽快なスコア」

2026年2月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

公開時の批評は今一つの様子で、ビデオ化された時に、キャストが豪華で気になってはいたが、スルーしてるうちに置いていたレンタルが無くなり、やっとDVDにて鑑賞したが、スケールの大きさとロケーション撮影の豪華さや後半のアクションがかなり良くて個人的には満足で楽しめた作品

ロケ地は当時の南アフリカが統治していたナミビア(南西アフリカとも呼ばれた)で、実際にダイヤモンドなどの鉱物資源が財源だった土地柄から発想されたと思われるケイパー物
プロの犯罪者集団が緻密な計画を立て、銀行強盗、宝石泥棒、詐欺など、一筋縄ではいかない強奪を成功させるプロセスを描く犯罪映画のジャンル

主演は犯罪チームの計画立案者でサンタクロースと呼ばれるリーダーが、当時は人気スターでもあったピーター・フォンダで、対抗する警備隊長には、戦争映画での強面で荒くれ兵士や007などで印象的な悪役が板に付くテリー・サバラスを配しているので、線の細いピーター・フォンダの部が悪い印象ですな。
(ピーターのファンの人には悪いですが、ちなみに配役クレジットもサバラスが先なので作品にはトップ俳優扱い)

全体的には冒頭から軽快なテーマ曲から砂漠の採掘場空撮する場面からスケールも大きめで、舞台となる住宅地なども含め空から場所の見せるので説明も兼ねている感じ。(位置関係は正直分かり難いけど)

なんと言っても当時の四輪駆動車では実力派のランドローバーを複数台を豪快に使って、建物内通路や砂漠をかっ飛ばすカーアクションなどが空撮も要所要所で使われて印象的で、見ていて既視感があると思ったら、日本のアニメで似たような砂漠のカーチェイスがあるのが、ルパン三世のパート2 (1977年からの第2シリーズ)のオープニング映像で、殆ど同じカットがあり、この作品が引用元なんだなと気づく。
(ちなみにルパン三世パート2は本作の日本公開の約一年後に放送されている)

その視線でみると本作でのジョルジュ・ガルヴァランツが担当した印象的な音楽面でも、ルパン三世パート2と曲調も似ていてルパンのテーマ曲で有名な大野雄二氏も少なからず影響を受けていると推測される。

ただそれを安易にパクリだ!盗用だ!騒ぐ方を近年見かけるが、大抵の作品はなんらかの影響を受けており引用と文脈の範囲内だと思う。
特にルパン三世パート2は、当時の流行りやネタをバラエティ番組並みに取り入れていて、テリー・サバラスがこの作品あとに主演したタイトルからケイパー物と分かる『怪盗軍団』のクライマックスをそのまんま流用している回があったりする。
内容はヒットラーが命じて隠したナチスの財宝の在り方を、老いた元ナチ高官から聞き出す為に、ヒットラーに変装した役者と当時の執務室のセットを作り、高官に1940年代に戻ったと錯覚させて聞き出すネタで、同じネタは確かテレビドラマの『スパイ大作戦』でもやっていたと記憶しているが、元ネタは多分 『チャーリーとチョコレート工場』で有名なロアルド・ダールの短編で『36時間』(1966年アメリカ)の題名で映画化もされている作品だと思う。
ちなみに映画版は原作と時代が違い1944年6月(確か)で、アメリカなどの連合軍がフランスのどこに上陸するか?聞き出す為にナチスがアメリカ軍人を誘拐監禁して、1950年代!?のアメリカの病院に擬装して情報を聞き出そうする話で歴史的なノルマンディー上陸作戦の裏歴史的内容(もちろん事実ではなく創作ですよ念のため)

ソフトに収録されている吹き替え版で見るとピーター・フォンダを山田康雄(イーストウッドやルパンでお馴染み)、テリー・サバラスを大平透(代表作あり過ぎの名優)、クリストファー・リーを千葉耕市(アニメの音響監督としても活躍されていた凄い人)と吹き替えのフィックス声優陣を揃えていて、そこに傭兵上がりの犯罪チームのリーダー的存在のヒュー・オブライアンに小林修(ユル・ブリンナーなど)と、O・Jシンプソンに80年代以降は俳優として活躍してる伊武雅刀(やはりデスラー総統ですらー😅)などなどの吹き替え陣でこれだけでも楽しめる(ちなみに吹き替えが収録されたの1979年頃だと思う)

メインタイトルの音楽などとても見どころ聴きどころですが、犯罪仲間に見せ場か少なく豪華キャストのアンサンブルに余り活かされてないのが残念

個人的にはクリストファー・リーのサイコ味ある元軍人の殺し屋などがナイフの達人的設定で、十八番の吸血鬼みたいな風貌でナイフで、女や敵のパトロール隊を殺す場面(ナイフの血を砂で拭う描写がイイ)はシビレるが、銃撃戦の最中に割とあっさり死んでしまうのは、ちょっと残念。
最後は尖った何かにブッ刺さって死ぬくらいのサービスも欲しいぞ、リーのファンとしては!

パニック映画では、ところどころ良アシスト的な活躍するO・Jシンプソンも見せ場もうちょい欲しいかな(晩年の大スキャンダルは残念ですが、某ビル火災映画で猫を助ける場面は心に残る)

小道具の観点からだと日本と同じ右ハンドルの南アフリカ方面が舞台の作品なので、当時の欧州車の右ハンドル車が走っていて、昔の車好きにはピーターの乗るオペル・マンタA(リアがスポーティでカッコいい)やモード・アダムスが使う空冷エンジンをリアに搭載したセダンタイプのフォルクスワーゲン・タイプ4のヴァリアント(いわゆるワゴンタイプ)などもチラッと見えるのが嬉しい。

監督のヴァル・ゲストは娯楽職人としてかなりのキャリアがあり本作の演出や脚本にも参加していて観た感じ悪くないが、他の作品だとハマーの初期傑作でもあるSFホラー『原子人間』と007の番外編でもあるバカ映画(褒めます)『カジノロワイヤル』(共同監督)くらいのしか観ておらず手腕の点では分からない方(イギリス時代の作品が日本だと余り観れないのもあるけど)

気になるのは撮影監督のデイヴィッド・ミリンで、日本だと殆ど情報が無いが、南アフリカ映画界では監督と撮影で結構名前が通っていてアクション演出に冴えをが、あると評価されているので、ひょっとしてこの作品の見せ場もこの人が撮っているのでは?と思っています。(あと南アフリカ映画自体が殆ど観れないのもある)

ルパン三世ネタだと、モード・アダムスのヒロインに性的にも迫るサバラスの姿やダイヤモンドの強奪に成功してサッサと逃げればいいのに、同乗者に文句を言われなから寄り道してヒロインを連れに行くピーター・フォンダの姿が、なんとなく既視感がある?なと思ったら宮崎駿の「カリオストロの城」でクラリスに迫る伯爵やヘリで城から脱出したの寄り道して助けにいくルパンと銭形の姿にダブる
更に日本吹き替え版で見るとピーター・フォンダ山田康雄=ルパンで、ヒュー・オブライアン=小林修ですが、寄り道に何だかんだと付き合う気の良い役に小林修は合うのと、お二人ともイーストウッドの出世作ローハイドの吹き替えコンビなのでとてもハマる
(あとダイヤモンド会社に居て強奪計画を2年近く練っていたのカリ城の峰フジ子だな)

今回再見して更に既視感を感じたのは建物のカーチェイスやラストのヘリでの脱出場面とやり取りが、ジョージ・Aロメロ監督の名作『ゾンビ』1978年を彷彿させて意外と参考にしてるのでは?と思ってしまう。(こじつけかな?)

豪華な配役の見せ場がもう少し欲しい点もあるが、スケールの大きなアクション映画として楽しめるのでオススメ!

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