大本命

劇場公開日:

解説

八百長や陰謀がからみ殺人事件まで起こる競馬界の裏側を描いたディック・フランシスの推理小説の映画化。製作はニール・ハートレイ、監督は「太陽の果てに青春を」のトニー・リチャードソン、脚本はリチャードソンとジョン・オークシー、撮影はフレディ・クーパー、音楽はジョン・アディソンが各々担当。出演はスコット・アントニー、ジュディ・デンチ、ニーナ・トーマス、マイケル・ウィリアムス、マーク・ディグナム、ジュリアン・グローヴァーなど。

1974年製作/イギリス
原題:Dead Cert
配給:ユナイト
劇場公開日:1974年11月23日

ストーリー

緑の野がなだらかに広がる英国の田園地帯。ビル・デビッドソン(I・ホッグ)と妻のラウーラ(J・デンチ)の牧場では競争馬の飼育と調教に明け暮れている。一緒に住むアマチュア騎手アラン(S・アントニー)は良き協力者だが、アランとラウーラはいつしか人目を忍ぶ仲になっていた。デビッドソン飼育場のホープは、アドミラル号という障害レース馬だった。ずば抜けた素質を見せるアドミラルは英国最大の障害レースグランド・ナショナルの優勝を狙う馬として期待を一身に集めていた。だが、この名馬に眼に見えない黒い手が伸びつつあることは誰も気がつかなかった。ヘネシー・ゴールド・カップ・レースに出場するアドミラルの騎手はジョー・ナンウィッチと決まったが、ビルはもしナンウィッチが騎乗するならアドミラルは勝てないと予言する怪電話を受けた。電話の主はクリフォード・チュードア(M・ディグナム)というかけ元で、いつも一レースにつき千ポンドで予想屋のホワイトリーズから勝馬の予想を買っている彼が、今回はアドミラルに賭けてホワイトリーズの組織の裏をかこうと計ったのである。レースの日、ビルは自分でアドミラルに騎乗したが疾走中つまずいて倒れ、投げ出されたビルは死んだ。薬物検査に異常はなく、ビルの死は単なる事故死と断定された。この事件に疑問を持ったアランは、一時的に馬を盲目の状態にし、しかも血液に痕跡を残さない新製薬が開発されたことを知った。彼はチュードアの愛人ペニー(N・トーマス)に近づき、彼女からホワイトリーズがまたアドミラルに何か仕掛けようとしていることを知らされた。間もなくチュードアが殺され、アランもあるレースに出る前に薬を飲まされてレース中に落馬し、病院にかつぎ込まれた。傷が癒えた彼は、今度はアドミラルに乗っているところを五台の車に襲撃され、車とアドミラルの凄まじい追跡劇が田園の静寂を引き裂いた。毎年リバプールで開かれる大障害レース、グランド・ナショナル。当日、アランはアドミラルに乗り、今はホワイトリーズの手先として働いているかつての友人で騎手仲間のサンディ(M・ウイリァムス)は別の馬に騎乗した。遂にゲートが開き、熱気を孕んだ大レースは開始された。アドミラルにサンディは執拗な妨害を仕掛けてきた。息を呑む大観衆。だが激しい接戦の末、アランは勝った。今や邪魔する者のいないコースを全力でゴールを駆け抜けるアドミラルの雄姿に観客の歓呼が浴びせられる。

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