ダーティ・メリー クレイジー・ラリー

劇場公開日:

解説

現金強奪に成功した若者3人組と一味を追う警察側のカー・アクションによる追跡劇。製作はノーマン・T・ハーマン、監督は「ヘルハウス」のジョン・ハフ、脚本はリー・チャップマンとアントニオ・サンティーン、原作はリチャード・アネーキスの「チェイス」。撮影はマイケル・マーギュリース、音楽はジミー・ハスケル、編集はクリストファー・ホームズが各々担当。出演はピーター・フォンダ、スーザン・ジョージ、アダム・ローク、ヴィック・モロー、フレッド・ダニエルス、ロディ・マクドウォール、リン・ボーデン、アドリアン・ハーマン、ジャニア・ハインズなど。

1973年製作/アメリカ
原題:Dirty Mary,Crazy Larry
配給:20世紀フォックス映画
劇場公開日:1974年10月5日

ストーリー

ストークカー・レーサーのラリー・レイザー(ピーター・フォンダ)は、レース用のカーを手に入れるために、相棒の機械工のディーク・ソアーズ(アダム・ローク)と共謀して、ある町のスーパーマーケットの金を強奪する計画を立てた。ディークがマーケット支配人スタントン(ロディー・マクドウォール)宅に押し入り、スタントン夫人(リン・ボーデン)と5歳になる娘シンディを人質に、ラリーがスタントンを脅迫する筋書きでまんまと15万ドルを奪い取った。首尾よく目的を達成したラリーがマーケットから出てくると、前夜一緒に寝た女メリー(スーザン・ジョージ)が彼の車の中で待っていた。ディークとメリーを乗せたラリーの68年型ブルー・シボレーは国道を突っ走った。一方、警察はスタントンの通報で活動を開始した。担当責任者はすご腕のフランクリン部長(ヴィック・モロー)が当たることになったが、ラリーの車には発信受信兼用の無線機が備えつけられており、やすやすと捜査の裏をかける仕組みになっている。だが、車内で3人がトラブルを起こしているうちにパトカーに発見されてしまう。ラリーは90から150マイルとスピードをあげるが、相手は執拗に喰い下ってくる。ラリーはストックカー・レーサーの腕をふるって相手の車に自分の車をぶつけて見事振り切るが、ラリーが無線機を備え、逐一警察側の動静を知り翻弄し、しかも仮保釈中のズベ公メリーが同乗していることを知ったフランクリン部長は、ついにヘリコプターに乗って空から陣頭指揮にあたることになった。ラリー一行はやがてある村の露天市に車を乗り入れた。ちょうどそのとき1台のパトカーが、ラリーたちのブルー・シボレーを捜しにきたのを目撃したラリーは、そこで見つけた黄色い68年型チャージャーを盗み、車を換えて出発することにした。だが、ラリーの運転ミスでパトカーに車をぶつけてしまい、またしても別のパトカーに追われることになったが、巧妙な運転でパトカーに肩すかしを喰わせ、これにも損傷を与え、追跡をあきらめさせた。数時間後、フランクリン部長を乗せたヘリは遂にラリーら一行の車を発見した。だが、徐々に高度を下げて迫ってくるヘリのフランクリン部長に対し、ラリーは無電の送信機を通じて、やがて行手に横たわるクルミ林に入れれば空からは容易に発見されないし、無数の出口があるから、どこからでも脱出できるといって翻弄した。ヘリはぐんぐん高度を下げ、遂にラリーの車に接触して停車を命じたが、大事なこの瞬間にヘリの燃料が切れて不時着しなければならなくなった。地団駄をふんでくやしがるフランクリン部長を尻目に、ラリーの車は40平方マイルもある大クルミ林に入っていったが、ここでも待機していたパトカーに発見され、追っかけられる。だがこれをもさんざん翻弄したあげく、クルミ林から抜け出した。かくしてフランクリン部長の陣頭指揮も空しく、警察側はラリー一味にかわされたかに見えた。一方、ラリーたちはしてやったとばかり得意満面であったが、その一瞬の油断がわざわいしてか、踏み切りを通過する貨物列車をさけきれず、3人の乗った車は破壊されていく。

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映画レビュー

3.5時代的背景からすると亜流作品だが、カルト的魅力もあり

2023年9月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

本作は見ている筈なのですが何故か私の鑑賞記録に無いので、恐らくテレビ放送か何かで見たのかも知れません。
本作は完全に『バニシング・ポイント』に影響された作品であると思われますが、今回見直してコンセプトが全く違う作品であることが分かりました。
『バニシング~』はアメリカンニューシネマ枠でかなりの社会性を帯びた作品でしたが、本作は完全に娯楽に振り切った作品になっていました。
所謂『バニシング~』の娯楽要素(カーチェイスシークエンス)のみ抽出・拡張して、今だと『ワイルド・スピード』シリーズの先駆けの様な作品だったのかも知れませんね。
そういう意味では、当時はアメリカンニューシネマというムーブメントの真っ只中でありながらも(その流れに乗ったふりをして)作り手の真の思いは娯楽映画を作りたい方が勝っていたのでしょう。
但し、当時のムーブメントから犯罪者側を主役にしているせいもあり作品的に歪な魅力があり、メッセージ性は殆ど感じませんがカルトムービー的な魅力に溢れていて、作品としては今見てもとても面白かったです。

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シューテツ

3.5呆気ない結末

2019年1月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

ひたすら爆走して逃げマクるカーチェイスは圧巻で三人の凸凹な関係性に遣り取りも面白い。

一瞬にして終わりに向かうエンディングにはボー然としてしまうが気分爽快にスッキリと!?

チョッパーの印象が強いP・フォンダがマッスルカーをスタントなしで運転するテクニックは凄まじい。

S・ジョージの「わらの犬」とはまた違った明るくて破天荒なキャラも良かった。

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