「哀れ海亀の野垂れ死に。」世界残酷物語　みつまる。さんの映画レビュー（感想・評価）

今ならどんな衝撃映像もインターネットで簡単に見られる便利な時代となりましたが、昔は劇場でドキュメント映画を見るしかなかった。イタリア人の映像作家グァルティエロ・ヤコペッティはその先駆者でもあった。

テレビ放映された時はフェイク映像じゃねぇの？と疑いながらも、本作を全否定することが出来ませんでしたね。雪男やネッシーやＵＦＯの存在を、今も半信半疑ながら信じているのと同じこと。
原爆実験により方向感覚を失ってしまった海亀が戻れなくなると言う、この頃から頻繁に行われるようになった核実験を批判するエピソードもありましたが、全体的にそんなに残酷でもなかったかな。
どちらかと言うと緩めです。
未開人と文明人との対比をシニカルな視点で捉えた世界各地の珍映像の方が多かったように思われます。
リズ・オルトラーニによるテーマ曲『モア』の美しい調べが印象に残りました。