青年

劇場公開日:

解説

ノーベル賞受賞作家で61年急死したアーネスト・ヘミングウェイの短編小説(ニック・アダムスを主人公とするもの10編)を原作にテレビ作家のA・E・ホッチナーが脚本を書き、「パリの旅愁」のマーティン・リットが監督した異色作。撮影監督は「ピラミッド(1955)」のリー・ガームス、音楽は「青春の旅情」のフランツ・ワックスマン。出演は「独身アパート」のリチャード・ベイマー、「アンネの日記」のダイアン・ベーカー、それにコリンヌ・カルヴェ、ダン・ディリー、アーサー・ケネディ、スーザン・ストラスバーグ、イーライ・ウォラック、ポール・ニューマンなど。製作は故ジェリー・ウォルド。デラックスカラー、シネマスコープ。1962年作品。

1962年製作/アメリカ
原題:Hemingway's Adventures of A Young Man
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1962年9月22日

ストーリー

ミシガン州の美しい湖水地帯にアダムス一家が住んでいる。アダムスは村医で妻との間に息子ニック(リチャード・ベイマー)がある。彼はある月夜に幼な友だちのキャロリン(ダイアン・ベーカー)と釣りに行き彼女と別れようと考える。自由を求める彼は結婚して朽ち果てたくないからだ。間もなくニックは友だちのジョージと家出する。だが、ジョージはホームシックにかかり帰る。ひとりになったニックは貨車に乗るが、意地悪の制動手に貨車からつき落される。負傷し空腹にたえかねたニックは、森をさまよい放浪者のキャンプに転がりこむ。その中に拳闘家くずれで精神病発作を起こすエド(ポール・ニューマン)と相棒がいる。そのうちに発作を起こしたアドがニックを殴ろうとしたので彼は逃げる。ニックもホームシックになり父親に電報を打とうとする。だが、電信技師にはげまされ思いとどまる。その後ニックはニューヨークへ出る。ショーから足を洗い新聞記者になろうとしたが失敗し、レストラン給仕になる。時あたかも第1次大戦中である。ニックは、イタリア軍衛生隊の傷病兵運搬者の運転手に志願する。その夜、宿に帰ったニックは彼を迎えに来た父親に会う。父親はニックの従軍を知り驚く。やがてニックは戦線へ向い、砲火の洗礼を受け生々しい戦争の姿を初めて見る。両足に重傷を負ったニックは病院に入る。そこで看護婦ロザンナ(スーザン・ストラスバーグ)を知り恋仲になる。ニックはロザンナの父親を訪ね結婚の許しを得る。その間に病院が砲撃されロザンナは重傷を負う。ニックは早速ロザンナと結婚式をあげるが、式が終らないうちに彼女は死ぬ。そのショックでニックは精神病院に入る。病が癒えると除隊となり帰国する。我、父親は自殺し、キャロリンは人妻になっていた。ニックは父親の遺書を破り捨てて、父親が自殺するとき使った拳銃をもらい、父親と一緒に釣りをした思い出の池に沈める。そして再び家出をする。それは、すっかり成人したニックの第二の人生の門出であった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第20回 ゴールデングローブ賞(1963年)

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀主演女優賞(ドラマ) スーザン・ストラスバーグ
最優秀助演男優賞 ポール・ニューマン
最優秀助演女優賞 ジェシカ・タンディ
最優秀監督賞 マーティン・リット
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