スペンサーの山

劇場公開日:

解説

「二十歳の火遊び」のデルマー・デイヴスが監督、出演者は「怒りの葡萄」のヘンリー・フォンダに「罠にかかったパパとママ」のモーリン・オハラ、「インターン」のジェームズ・マッカーサー、新人ミムジー・ファーマーなどが出演している。撮影は「恋愛専科」のチャールズ・ロートン・ジュニア、音楽はマックス・スタイナー。製作もデルマー・デイヴス。

1963年製作/アメリカ
原題:Spencer's Mountain
配給:ワーナー
劇場公開日:1963年9月5日

ストーリー

ゼベロン・スペンサー(ドナルド・クリスプ)の父が、スペンサーの山に入植したのは百年以上も前。今ここに住んでいるのは教会に行こうとしないクレイ(ヘンリー・フォンダ)と信心深いオリビア(モーリン・オハラ)、長男クレイボーイ(ジェームズ・マッカサー)と8人の子供であった。クレイは20年も前からスペンサーの山の頂上に夢の家を建てることを計画していたが、子供たちに手伝ってもらって基礎工事に取りかかった。夫婦自慢の勉強好きのクレイボーイは首席で高校を卒業、大学の奨学金を受ける資格十分だった。対象は神学科、クレイには秘しておいた。しかし、ラテン語を勉強していなかったのでマスターすれば入学を許可するという大学の意向を聞いた。以前、クレイが知り合っていた酒飲みの牧師グッドマンがクレイに教会に通うことを条件にラテン語教授を申し出た。一度は神学科と聞いて怒ったクレイではあったが、渋々承知した。突然悲劇が起こった。木の伐採中に下敷きになって、クレイは軽傷、祖父は死亡したのだ。クレイボーイは祖父の遺言を胸に刻んで勉強し大学に入学した。クレイは息子のために金策したが、かつて、石切場の娘クラリス・コールマン(ミムジー・ファーマー)とクレイボーイの仲に嫉妬を燃やしていたミューコラ・クック(C・ベネット)はこれをさまたげた。彼女は今はこの地方一の金持ちになっていた。クレイは、スペンサーの山を売り払うほかはなかった。立ちかけの家を焼き夢の家の計画に別れを告げた。スペンサー一家は手を振って学校へ出発するクレイボーイを見送るのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0ホームドラマの名作

2020年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

「めぐり逢い」の脚本家デルマー・デイヴィスはトロイ・ドナヒュー作品の監督ぐらいの知識しかないが、この作品は私の偏愛の対象。生涯のベストワンになるであろう「わが谷は緑なりき」のモーリン・オハラとドナルド・クリスプが親子役なのが堪らない。ヘンリー・フォンダがいい父親役で、「モア」のミムジー・ファーマーも初々しい。
大家族の夢の実現の他愛ないストーリーに、長男の大学進学の紆余曲折が作品を面白くしている。卒業式の女性教師の餞の言葉がこころに残る。

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Gustav
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