「輝きのない青春」スタンド・バイ・ミー ユキチさんの映画レビュー(感想・評価)
輝きのない青春
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あまり言われないのが驚きなのだが、この映画はとても重苦しい。
ひと晩の冒険の目的がそもそも、死体を見に行くという、なんの共感も湧かないもので、その主人公や友人、そのひとつ上の世代の若者たちも、やることなすことみんな子供で、馬鹿げたことばかり。あとで振り返れば、恥ずかしいとしか思えないものばかりだ。
それでも、その気恥ずかしさのなかで、見ている観客の何かをくすぐっている。大人になったクリスは、弁護士になり、止めたケンカに巻き込まれて、首を刺されて死んでしまう。少年時代も運が悪かったが、大人になっても同じだった。そして、ほとんどの大人にとっても、そんな輝かしい未来なんてない。そんな映画や小説なんて嘘ばかりだ。
ステーヴィンキングらしい。
個人的には、星5つでもいいのだが、みんなに薦めたいかと言われれば、まったくお薦めしない。
その意味で、半分。
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