スイート・チャリティ

劇場公開日:

解説

「おかしな二人」のニール・サイモンの舞台ミュージカル(原案はフェデリコ・フェリーニ、テュリオ・ピネリー、エニオ・フライアーの脚本、フェデリコ・フェリーニ監督による「カビリアの夜」)を「シャレード」のピーター・ストーンが脚色、監督・振り付けは、舞台にひき続きボブ・フォッシー(映画第1作)が担当している。タイムズ・スクェア、近代美術館をはじめニューヨーク・ロケをふんだんにとり入れた撮影は「卒業」のロバート・サーティース、ドロシー・フィールズ=サイ・コールマンの作詞・作曲による13曲のナンバー(序曲、フィナーレを含む)が入っている。映画化にあたっての音楽監督・指揮はジョセフ・ガーシェンソン。美術監督はアレクサンダー・ゴリッツェン、ジョージ・C・ウェッブ、サウンドはウォールドン・O・ワトソンほか、編集はスチュアート・ギルモア、衣装はオスカーのノミネイト30回、オスカー受賞7回というイーディス・ヘッドが担当している。出演は「泥棒貴族」のシャーリー・マクレーン、舞台の「スィート・チャリティ」からジョン・マクマーティン、チタ・リベラ、黒人女優のポーラ・ケリー、「血と怒りの河」のリカルド・モンタルバン、「君は銃口/俺は引金」のサミー・デイビス・ジュニア、「消されたスパイ」のバーバラ・ブーシェほか。製作は「ヘルファイター」のロバート・アーサー。なお13のナンバーは次の通り。「ニューヨークは私のもの」(映画化にあたり新たに作曲)「ねえ、私とつきあって!」「フラッグ」「今の私を見せたいわ」「もっといい事があるはずだ」「いかす顔だわ」(映画化にあたり新たに作曲)「人生のリズム」「スイート・チャリティ」「私はブラスバンド」「結婚式には泣きたいわ」「私はどうするの」「フィナーレ」。

1968年製作/アメリカ
原題または英題:Sweet Charity
配給:ユニヴァーサル
劇場公開日:1969年5月17日

ストーリー

ニューヨークはダンスホールのホステス、チャリティ・ホープ・バレンタイン(シャーリー・マクレーン)は、その幸運そうな名にも似ず、愛には不運な女だった。しかしながら彼女は、いつも愛を夢みる、可愛い女である。今日も今日とて、最愛の、男チャーリーにあっさりと捨てられた。しかもセントラル・パークの橋の上から突き落とされ全財産をさえ持ち逃げされたのである。腕に彼の名を刺青するほど惚れていた男なのに。だがチャリティは仕事仲間のヘレン(ポーラ・ケリー)、ニッキー(チータ・リベラ)らに会うと、いつしか気分を直し、またもとの可愛い女に戻っていった。ある雨の夜、有名なスターのビットリオ(リカルド・モンタルバン)と知り合い彼の家で夢のような、ひとときを過ごした。だが、それも束の間、彼の恋人がやってくるとあっさりと、お払い箱。しかし彼女は思う。この世の中には、もっといいことが、あるはずだ。仕事を変えてみよう。もっと、まともな仕事に。職業紹介所に行ったが、学歴も技術もない悲しさ、彼女に向いた仕事などありはしない。落胆し、涙をかくしての帰り、エレベーターの中で計理士オスカー(ジョン・マクマーティン)と知り合い、2人はデートを重ねるようになった。セントラル・パークで会い、ビッグ・ダディ(サミー・デイビス・ジュニア)が主宰するサイケ調の宗教団体の集会に行ったり。チャリティにも、やっと幸福が、めぐってきたかのようだった。結婚の夢が、果てしなく広がる。だが式の当日、真面目男のオスカーは、彼女の過去にこだわり、わびながらも去っていってしまった。そして朝のセントラル・パーク。1人ぼっちのチャリティの前に数人のフラワー・チャイルドがやって来た。何も言わずに花をさし出す。チャリティも花は大好き。そうだ、もう一度生きてみよう。チャリティ・ホープ・バレンタインという幸運な名にふさわしい愛を求めて。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第42回 アカデミー賞(1970年)

ノミネート

ミュージカル作曲・編曲賞 サイ・コールマン
衣装デザイン賞 エディス・ヘッド
美術賞  

第27回 ゴールデングローブ賞(1970年)

ノミネート

最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) シャーリー・マクレーン
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