情婦マノン

劇場公開日:

解説

十八世紀のアべ・プレヴォーの小説『マノン・レスコー』を現代の物語にしたもので、監督はアンリ・ジョルジュ・クルーゾー。ラストの、射殺された恋人の死体をさかさにかついで砂漠をさまよい歩くシーンが特に有名。

1948年製作/フランス
原題:Manon
配給:SEF=東宝
劇場公開日:1950年9月1日

ストーリー

ユダヤ人の一団を乗せイスラエルに向う貨物船から若い男女の密航者が発見された。男はロべ-ル(ミシェル・オークレール)、女はマノン(セシル・オーブリー)であった。船長の前で男は二人の過去を物語った。四四年、レジスタンス運動に加わっていたロべ-ルはドイツ兵相手に売春をしたために村人のリンチに会おうとしているマノンを救った。しかし、マノンの魅カのとりこになったロべ-ルは運動から脱落し、彼女をつれて解放にわき立つパリに向った。マノンの兄レオン(セルジュ・レジアニ)は闇屋をやり羽ぶりがよかった。マノンはぜいたくな生活にあこがれ、真面目な結婚生活を説くロベールの言棄には耳をかさなかった。ロべ-ルを愛していないわけではないが、マノンはぜいたくをするために娼婦稼業に身を落すのをいとわなかった。ロベールは彼女の歓心を買うために闇屋になった。レオンがマノンをあやつり、アメリカ人の金満家と結婚させようとしているのを知ったロべ-ルはレオンを殺して逃げた。事情を知ったマノンが男の後を追った。ロベールの話を聞いた船長は二人に同情し、ユダヤ人たちといっしょにパレスチナの海岸に上陸させて逃がしてやった。しかし砂漠を旅する一行は宿敵のアラビア人部隊に襲撃され全滅してしまった。銃撃で死んだマノンを砂中に埋めたロべ-ルはその上で息を引きとった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第10回 ベネチア国際映画祭(1949年)

受賞

サンマルコ金獅子賞・ベネチア国際グランプリ アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
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映画レビュー

4.5ファム・ファタールを演じたセシル・オーブリーの不思議な魅力とクルーゾー監督の緊迫感ある重厚な演出

2023年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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共感した! 2件)
Gustav

5.0ハティクヴァが流れるから単純な反戦映画だと思っていた。

2022年2月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

我が親父 シリーズ
脳卒中で半身不随になった親父に 何の映画見たい と聞くと 情婦マノンって言った。
そのリクエストに答えて、DVDを買って、僕は初めて見た。凄い映画だった。死期をある程度悟った者が見るような映画じゃないと僕は思った。親父は既に認知症でもあったので、最後にその映画は見なかった。約半年後にめでたく亡くなった。
実話に基づくお話しです。

この映画をリスペクトした映画が、若松孝二監督の映画にあったような気がする。学生の頃、ピンク映画(ポルノ)として見たような気がする。愛する者に対してとった凄い行動。ネタバレになるから言えない。と言うよりも、題名も覚えていない。

50年代前半の映画なのに、ぶっ飛んている。但し、イデオロギーには共感出来ない所もある。素直に見て。
DVDの映画解説にアプレゲールと日野康一氏が解説していた。そう言えば、我が親父も アプレガールはだらしないとか言っていた。どうやら、アプレゲールとアプレガールを取り違えていたのか?兎に角、父は昭和5年生まれの戦争に行けなかった世代。戦争に負けた事を内心悔やんでいたと記憶する。

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マサシ
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